2010年5月26日に行われた、
オランダ対メキシコの親善試合を観て、 オランダに対する戦い方を考えてみる。 記事を読む前に、 ◎ サッカー人気blogランキング ◎ ○ にほんブログ村 サッカーブログ ○ ○ サッカー FC2 Blog Ranking ○ 上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。 この試合、オランダとしては対日本を想定した試合だったのかなと思いますが、確かにメキシコと言うのは、この試合を見る限りでも、日本のパワーアップ版みたいなサッカーをしていて、しかし、と言う事は逆に言えば、日本にとってもよく参考にできる試合だったかなと思う訳です。メキシコは「4-3-3」で、パスを回して繋いでいく戦い方をしていました。 では、オランダの方がどのような戦い方をしていたのかと言えば、かなり守備的な戦い方をしていました。基本的には「4-2-3-1」でしたが、守備の時には「5-4(3-1)-1」になるぐらい守備的に戦っていました。W杯本番の日本戦で、オランダがここまで守備的に戦ってくるかどうかは分かりませんが、もしそうであったならば、オランダがポゼッションスタイルで攻撃的なサッカーをしてくるというイメージで対策を立てるのは、ちょっと違ってくるような気がします。 オランダは「5-4(3)」で、とにかくPA内には相手を侵入させないぞ、という守備をしつつ、攻撃になった時には、サイドを起点にして少ない人数で攻める、3人ないしは2人だけで攻め切ってしまう、そういう戦い方を徹底してやっていました。この試合、オランダは前半の内に2得点挙げた訳ですが(ともに得点は1トップのファンペルシー)、1得点目は左サイドから、トップ下のファン・デル・ファールトのクロスを、右のファーサイド、メキシコの左SBの更に外の裏に走り込んだファンペルシーが合わせて得点したもので、2得点目は逆に右サイドから、アーリークロスのような感じで入れられたクロスに、左のファーサイド、メキシコの右SBの更に外の裏に走り込んだファンペルシーが決めたもので、この2得点と言うのは、左右が逆なだけで、全く同じ形だったと言えます。 そして、得点を決めたシーンだけでなく、オランダの攻撃と言うのは、ほとんどこんな感じで、3人以上攻撃に人数をかけてくることは、ほとんどありませんでした。仮にこれ、左にロッベンが入り、トップ下のファン・デル・ファールトのところにスナイデルが入っても、おそらくあまり戦い方としては変わらないんじゃないかと思うんですね。また、これは初戦のデンマーク戦の結果にもよると思いますが、もし勝利した場合には、日本戦でもこのような守備的な戦い方をしてくるような気がします。 2008年に開催されたEUROでも、オランダは徹底した堅守カウンター戦術で、そのもの凄いカウンター攻撃の切れ味から、フランスやイタリア相手に快勝した訳ですが、その路線は変わっていないのかなと思います。正直言って、オランダのような強豪国が、ここまで守備的に戦ってくると言うのは、卑怯臭いなぁという感じなのですが(苦笑)、しかしそれだけオランダも、優勝を狙う事に真剣なのでしょうね。理想を捨てて実を取っているという感じです。それに比べて、日本代表の方はどうでしょうね・・・。どうも日本代表というのは足元がふわついてる感じがしますね・・・。 但し、オランダがこのような戦い方をしてくるという事は、付け入る隙が全く無いのかと言えば、あるんですよね。そこを日本が突けるかどうかを別にすれば、ある事はある訳です。例えば、オランダはゴール前に人数を揃えて守備をしてくる訳ですが、ボランチの1枚ないし2枚が、DFラインに入ってしまって守る事も多く、そしてその時に、サイドにボールがあるとSHもワイドに開いてポジショニングしている事が多いので、最終ラインの前、つまり、バイタルエリアがポッカリと空いている事が多いんですね。ゴールこそ決まりませんでしたが、この試合でもメキシコは、そのバイタルエリアのスペースからミドルシュートを何本も撃っていました。 そしてこのオランダの守備の穴は、EURO2008でも同じであったのですが、オランダの失点と言うのは、サイドからのクロスがマイナスに入ってきた時、つまり、DFラインの前のところにセンタリングが入ってきて、そこに走り込んできた選手に得点を決められる、というパターンが多かったんですよね。それからこの試合では、後半にメキシコが1点返した訳ですが、そのメキシコの攻撃がどのようなものだったのかと言うと、中盤辺りでボールを奪って、素早いパス回しで左サイドに展開し、そこからのクロスを、右のファーサイドに走り込んできた選手がフリーでヘディングで決めたものだったのですが、やはり守備に人数をかけて(最終ラインに人数をかけて)、しかもそれでゾーンで守っているという弊害が出ていると思うんですね。 従ってそれを考えれば、もし日本が、速攻になった時はバイタルエリアを使ってミドルシュート、遅効になった時はサイドからマイナスにクロスを入れて、そこに走り込んできてシュート、という攻撃ができたならば、全く得点を取れないとは言い切れないと私は思う訳です。まあ、できないとは思いますけどね・・・(苦笑)。 そして、攻撃にしても、前述したように、ほとんどオランダは攻撃に2~3人しか人数をかけてこない訳で、SBやボランチが攻撃参加してくる事も稀で、多くは前線の選手の個人技に攻撃は任せているという感じであり、基本的には個人だけでサイドを突破してきたり、速攻によるアーリークロスからの攻撃という感じで、そのクロスから直接ゴールを決めたり、そのクロスのこぼれ球を拾ってミドルシュートする、という感じの攻撃なので、センタリングを跳ね返し、セカンドボールにしっかり行く事ができれば・・・、とは思う訳です。まあそれも、できないとは思いますが・・・(苦笑) しかし、この試合のオランダも見ても、やはり日本は「4-3-○ー○」というシステムが良いと、私は感じる訳です。オランダはサイド攻撃が主で、しかもその1つのサイドには2人以上人数をかけてくる事はまず無い訳ですから、そこにSBとサイドボランチがしっかり行けば、数的不利になる事は無いし、3ボランチにしておけば、センタリングを跳ね返した後のセカンドボールにも2人以上で行けますよね。そして、例えば「4-3-2-1」ならば、「2」の選手が開かずに中央のバイタルエリアを使えば、そこを起点にする事もできるんじゃないかとは思う訳です。またそこで粘って、ファールを貰うという事も、できそうな気がする訳です。 この試合のメキシコは、あまり良くありませんでした。守備ではSBの守備が、かなりルーズで、ファンペルシーを簡単に離してしまうし、すぐに追うのを諦めてしまって、最後まで粘って追っていきませんでした。オフサイドを取ろうという動きもありませんでしたしね。日本のSBは、守備に難点がありますが、さすがにここまでルーズに守備をすると言う事は無いように思います。但し、最後まで粘って付いて行っても、最後は個人技で競り負けてゴールを許してしまう、と言う事は充分に有り得ますが・・・。 また、攻撃にしても、これは日本と同じで、DFラインの裏を突くような攻撃がほとんど無く、パス、パス、パス、でオランダのDFラインの前からシュート、という感じだったんですね。確かにオランダのDFラインの引きが速いので、裏のスペースを狙うというのは難しかったと言えますが、しかし、メキシコのカウンターになった時は、オランダの最終ラインも高い位置に上がっていますから、そこでは裏を狙う事ができたかなぁと思う訳です。速攻になって、ロングフィード一発で岡崎や森本が裏に抜け出してシュート、これはできるかなぁと思う訳です。確か2009年9月のオランダ戦でも、岡崎がそんな形からシュートを撃てそうになるシーンがありましたよね。 まあ、何にしても、やはり堅守カウンターで戦う事が、オランダに対しても良いと思う訳です。人数をかけないカウンター攻撃をしてきて、それでなかなか得点を奪えないという展開になれば、おそらくオランダは攻撃に人数をかけてくると思いますから、そういう展開に持っていく事が、日本の最大のチャンスになると私は思う訳です。そこから、俊輔、遠藤、憲剛、稲本、闘莉王、今野、阿部、内田、のような選手のロングフィード一発で岡崎や森本がシュートする、または、ロングフィード一発でオランダの攻撃参加したSBの裏を使ってボールを受け、クロスをマイナスに入れて、後ろからロングランニングしてきた長谷部や松井などがシュートを撃つ、それができれば、もしかして・・・、とは思う訳です。 オランダに対して名前負けする事はよく無いし、最初から捨て試合にすると言うのも、おそらく日本にはそんな余裕が無いような気がするので、結果はどうあれ、しっかりオランダを分析して、ベストの戦い方をすると言う事は、当然やって欲しいと思う訳です。そしてそうやってオランダ相手に良い戦いができれば、デンマーク戦への弾みとなると思うし、自信にもなると思う訳です。相手がオランダだからと言って、必要以上に怖れたり、または神風みたいな戦い方はしないよう、是非お願いしたいですね。 このブログは皆様の応援で継続されています。 記事の内容が「興味深い、賛同できる」と思いましたら、 ◎ サッカー人気ブログランキング ◎ ○ にほんブログ村 サッカーブログ ○ ○ サッカー FC2 Blog Ranking ○ 上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。
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ナエトルさん、コメントありがとうございます。
どうも、お久しぶりです。 実質的には3ボランチになっていますが、 岡田監督の意図としては「4-1-2-3」らしいので、 ナエトルさんが言われるように、 ハイプレス-ポゼッション戦術をなかなか捨てきれない、 という部分で、 私が言っているものとは役割が違いますよね。 その辺りのこともイングランド戦のエントリーの方に書きましたので、 ぜひ、お読み頂けると嬉しいです。 イングランド戦雑感・・・
長らくご無沙汰しております。
イングランド戦、アンカーに阿部を置いたフォーメーションでしたね。アンカーを採用すること自体は良策だったと思います。 ただし、岡田監督の言う「4-1-4-1」と jubeさんの言う「4-3-2-1」とでは、 長谷部、遠藤の役割が違うような気がします(私には難し過ぎて表現できませんが・・・)。 なかなか、ハイプレス-ポゼッション戦術をなかなか捨てきれないようですね(溜息)。 GLでも、この戦術と心中するんでしょうね・・・ jリーグが発足して18年目。日本サッカーはもはや黎明期ではありませんよね。 早く日本サッカーのスタイルを確立したいものです・・・アジアの強豪ではなく、世界の挑戦者として。 pochiさん、コメントありがとうございます。
1対1に弱いと言うよりも、とろい、と言われていますが、スピードやアジリティに不安があるのでしょうね。だからあれだけ引くのが早いのかなと思います。そして、攻撃に対してオフサイドトラップが有効なのでは? と言う事なんですが、もちろんそれを狙っていくべきだとは思いますが、長い距離個人でドリブルしてくる選手もいますし、ワンツーなども正確性があって速いので、あまりオフサイドトラップばかり考えていると、アッサリ抜けられてしまう可能性も高いような気がします。 nozさん、コメントありがとうございます。 どちらにしても、 オランダの穴をしっかり分析して、 そこをきちんと突いていって欲しいですよね。 それをやったけど結果がダメだった場合は仕方ないですからね。 kkenji1さん、コメントありがとうございます。 もしそれができたら歓喜ですね。 本田の無回転ミドルシュートを相手GKが弾いて、 誰かが詰めてゴールを決める。 それを期待したいところですよね。 本田のミドルを森本が、
ごっつあんしかないと思います。 他に点取れる姿が想像できない・・・ 動画を少し見ました。やり方次第で何とかなりそうは同意です。ミドルとサイドの折り返しを生かす布石として、岡崎の一発を使いたい。
足下や頭 裏ではなく、中途半端なボールを。苦し紛れの一か八かのボールの方が確立高い。特徴を生かして欲しい。 この試合を見た感想では
オランダ の デフェンス 1対1の個人で弱いように見えた。 けっこうとろい。 オランダのような攻めには Offside Trap が ゆうこうでは? |
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