後編。WOWOW、ノンフィクションW、「王者の資質」、ジョゼ・モウリーニョ、という番組を観て思った事を少し。
WOWOW、ノンフィクションW、
「王者の資質」、ジョゼ・モウリーニョ、
という番組を観て思った事を少し。

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ヴィトール・バイア

「彼の選手とのつきあい方は、ちょっと変わっていましたね。監督で多いのは、選手とは一線をひき、なれ合いを避けるタイプですが、モウリーニョは一線を越えるのです。ふざけたり、私的な相談にのったりします。本当の彼は、傲慢とか感じが悪いとか、そういう言葉とは正反対ですよ」

マルセロ

「彼はすごくフレンドリーな人だよ。そして、僕たちを守ってくれるんだ。命がけで守ってくれる。大きなクラブだから、選手はよくマスコミの批判の的になるけど、彼はその盾になって、チームの全員を守っているんだ。僕たちのために彼はやってくれる。だから、僕たちも彼のために頑張る。彼の望みをピッチの上で叶えて勝たせてあげたいと思うんだ」

スポーツ心理学者

「多くの監督は、プレッシャーに負けるなと、選手たちに言います。でも、モウリーニョは、自らもプレッシャーを引き受けている。そこが凄いですね。例えば、C・ロナウドは、チームが負けると、いつも決まって叩かれてきました。しかし、今はそれほどでもない。モウリーニョが責任を背負っているんです。だから選手たちに信頼されるんです」


やはり1つには、モウリーニョには強い自信があるから、なのではないかと思います。選手と同じ高さに立つという事は、そこに一線をひくよりも強さが必要ですよね。それでも選手に自分の指示を納得させて従わせる事ができる自信がある。その強さがあるのではないかと思います。

そして、もう1つには、彼は偉大な選手から監督になった訳ではない、選手としてのプロ経験が無いというところからスタートしている、それがあるので、一線をひくよりも選手と同じ高さに立つ必要があった。それは無用な自分に対する反発心や猜疑心を生まないためにですね。

更にもう1つには、選手の心理状態をもコントロールする事が必要だ、という事なのではないかと思います。プライベートな悩み事にまでその相談に乗るのは、その選手が常にピッチで100%のパフォーマンスを発揮できるような心理状態にするため、という事なのではないかと思います。

マルセロに関しては、実際のところ、今季最初の頃というのは、他のSBの選手を探していた、その獲得をフロントに打診していた、という事があって、しかし、マルセロが急成長し、守備でも攻撃でも1つ上のパフォーマンスを見せるようになった、だからその後はマルセロを不動の左SBとして使い続けた、という事がありました。

それから、モウリーニョが責任を背負っている、という事に関しては、やはり今季のレアル・マドリードで最も注目されていたのは、C・ロナウドでもなくカカでもなく、モウリーニョだったという事で、これだけ結果を出している監督ですから、それだけでも自然と注目が集まりますよね。 そして、更に自分にマスコミの注目を集めさせる事で、傲慢な発言で自分にマスコミの批判を集中させる事で、選手をマスコミというプレッシャーから解放させている。もしそれが事実だとしたら、モウリーニョは凄い遠謀深慮な策士という事になりますね。

トップに立つものがいかにあるべきなのか、それはやはり、責任を引き受ける、という事なのではないかと思います。トップが全ての責任を引き受けてくれれば、つまり、責任を引き受けてくれるというのは、その部下なり国民なりを選手なりを守ってくれる、という事になりますから、それならばそのトップのためにやってやろうという気になる、それが然りなのではないかと思います。そしてこれも「王者の資質」の1つになるのではないかなと思います。

「俺たちは偉大だ」。
良い監督は選手にそう信じさせることができる。

2005年 イスラエルでの後援にて。
ジョゼ・モウリーニョ。


幼い頃から監督の道を考えていたのですか?

モウリーニョ

「いや、監督や審判を夢見る子供など、世界中を探してもいないはずだ。サッカーをしている子供はみんなサッカー選手に憧れる。だが私はいい選手ではなかった。その他大勢の一人にすぎなかった。だが監督としての才能はある気がした。私の父が選手から監督となり、それを間近に見てきたせいもあるだろう」

9歳か10歳のクリスマスの日。
家族で食事をしていると電話が鳴った。
父の監督解任を告げる電話だった。
私はサッカーの世界がどういうものかを知った。

2004年 インタビューに答えて。
ジョゼ・モウリーニョ。

ヴィトーリア・セトゥーバル強化部長 フェルナンド・トメー

「ポルトガル人にとって、クリスマスは、家族が集まる特別な日だ。みんなで祝日を過ごしている時、父親が監督をクビになった事を知らされるなんて、そりゃあショックだったに違いない。ジョゼの原点はそこにあったと思う。それが、彼の今のやり方を生んだんだ」

セトゥーバルのユースチームでモウリーニョが監督をしていた時の教え子

「とてもかなわないような相手でも、モウリーニョ監督は言うんです。お前たちは勝てる、こうすれば勝てる、とね。ある強豪との試合があった時には、相手のセンターバックを挑発しろと言われました。その選手がカッとしやすい性格だと知っていたんです。その通りやったら、レッドカードでPKです。2対0で勝ちましたよ(苦笑)」

「いつだったか、モウリーニョ監督が、そこに停めた車から出ようしない時がありました。風邪を引いて、でかいマスクをしていましたよ。で、ひどい熱でフラフラなのに、手招きしてくるんです(苦笑) いちいち車から指示を飛ばすんだ。熱心なのは分かるけど、その度にこっちは走って行って、そりゃあ大変でした(苦笑)」

フェリックス・モウリーニョ(モウリーニョの父)

「ジョゼは少年の頃から、私の監督の仕事を手伝っていた。相手を偵察し、戦い方を分析して、レポートを作っていたね。なぜかジョゼは寝るときでも選手と一緒にいたがった。サッカーの空気に、できるだけ触れていたかったのだろう」

テレビに映るジョゼと、あなたの知るジョゼは違いますか?

「そうだね。まるで違う。彼はサッカーから離れると、気さくで、すぐに友達をつくるような男だ。テレビに映る顔は、彼本来のものではない。だが、サッカーの世界で生きるなら、あの顔を作っていくほうがいいんだ。彼の父親はそうではなかった。それは監督として良い結果を生まなかった。だから彼はあれでいいんだよ。私の言いたいことはわかるだろう?(苦笑)」


結果を出さなければならない世界で、ある意味では結果が全てと言える世界で、モウリーニョは結果が出せると思った仕事を選んだ。つまり、選手よりも監督、という事ですね。そして、その監督としての能力がどうやって培われたのかと言えば、それは父親の影響で、少年の頃から、相手を偵察し、戦い方を分析して、レポートを作っていたから、という事ですね。

サッカーに強い情熱を持ち、その情熱を100%傾けられる環境がそこにはあった。才能と努力とそれを100%発揮させてくれる環境。それが揃った時に、人の能力というのは爆発的な成長を見せますよね。また、精神的な部分として、危機感、ハングリー精神、負けず嫌い、というものを持ち合わせている事も、人の能力の成長には重要なのではないかと思います。

厳しい競争社会の中では怯んだ方が負ける。相手を恐れた方が負ける。また、自分にも負ける。だからこそ虚勢であっても強い自分を世間的には見せておく必要がある。但し、あくまでもそれは表面上の演出であって、中身までも虚勢を張ってはいけないと思う訳ですね。外は傲慢でも中は謙虚、それが大切なのではないかと思います。


2009年9月20日、インテル時代の会見。

モウリーニョ

「これは私の人生の哲学だ。この競争の激しい世界で生きるなら、自分は誰にも負けないと信じるべきだ。どんな強大な相手でも怖れてはいけない。リスクを怖がってはいけない。私が建築家なら、どんなひどい評価を受けるものを作っても、自分だけは信じられないような傑作を作ったと思うだろう。これが競争世界で生きる、プロフェッショナルの持つべき哲学だ」

電気より蒸気より、
原子力より強い動力がある。
「意思」の力だ。

2011年国王杯決勝前ロッカールーム。
アインシュタインの言葉を引用して。
ジョゼ・モウリーニョ。

あなたのようになりたい若者にアドバイスするなら?

モウリーニョ

「なにより大事なのは自分らしくあることだ。誰かのまねをしようなんて考えてはいけない。私の全てを知ることはできない。だから、私をまねても私にはなれない。その人だけの人生、性格、アイデア、そこが出発点であるべきだ。私を超えたいと思うなら、まずは自分自身を知ること。自らのスタイルを決め、それを貫かなければならない。恐れることなく、自分を信じて進むことだ」


と言う事で、3回に渡って、WOWOW、ノンフィクションW、「王者の資質」、ジョゼ・モウリーニョ、という番組を観て思った事を書いてみました。ちなみに、全ての部分を引用した訳ではありませんので、もし御興味を持たれましたら、本編番組を御覧になられることをオススメします。

モウリーニョの原点、そして、表の顔と裏の顔、更には、監督としての手法、その全てに、何らかの「王者の資質」が見え隠れしていたように思います。「その人だけの人生、性格、アイデア、そこが出発点であるべきだ」、これは素晴らしい言葉ではないかと思います。特に現在のような世の中では、これが重要なのではないかと思いますね。

さて、皆様はどう御感じになられましたでしょうか? もしかしたらモウリーニョがちょっと嫌いになった人もいるかもしれませんね(苦笑) そこには胸にグサっと突き刺さるような強過ぎる言葉もありましたから、それに抵抗を感じる人がいても普通かなとは思います。しかし、やはり興味深い人物であるという事には、間違いはないかなと思います。




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