ミハイロ・ペトロヴィッチとサンフレッチェ広島 「プライオリティーと理想と現実」
2006年、望月一頼暫定監督の後を引き継ぐ形で、その6月にサンフレッチェ広島の監督に就任したミハイロ・ペトロヴィッチ。翌年の2007シーズンにクラブはJ2へ降格。しかし、1年でJ1に復帰すると、2009シーズンは第4位の好成績で終了。その後、2010シーズンは7位、2011シーズンも7位、という事で、4年半続いたミハイロ・ペトロヴィッチ体制は終了する事になりました。

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ミハイロ・ペトロヴィッチのサッカーの特徴は大きく2つ。1つには、最終ラインの選手にも強くビルドアップの能力や攻撃参加の能力を求めた事で、これが2007シーズンの降格の一因になったとも言えます。2つには、ショートパスと華麗なコンビネーションでの攻撃を志向した事で、これがミハイロ・ペトロヴィッチ体制下の広島の大きな魅力でもありました。

まずは、最終ラインの選手にも強くビルドアップの能力や攻撃参加の能力を求めた、という事について書くと、問題は、最終ラインの選手に求められる能力のプライオリティーは守備力にあるのか、それともビルドアップ力にあるのか、という事だったと思います。但しこれについては、結果がその答えを示していて、やはり最終ラインの選手に求められる能力のプライオリティーは守備力にある、という事だったように思います。

現代サッカーでは、かつてに比べて、高い位置で起点となる、という事が難しくなっており、どんどんとゲームを組み立てる位置が後ろに下がっている傾向にあり、中盤の底、それから最終ライン、そこのポジションの選手にビルドアップの能力が強く求められてきている、という事は確かですが、しかしながら、まずは守備力が無いとビルドアップ云々という段階へ進めない、という事も事実で、やはりそのプライオリティーは変わっていないと言えると思います。

いくらハイプレスを強めようと、前線や中盤での守備力を高めようと、単純な放り込み攻撃やカウンター攻撃ですら弾き返す力がそこに無いようであると、やはりそれが勝負弱さや不安定さに直結してしまうものと思います。常に自分たちのサッカーができる訳ではない。常に攻撃力で相手を上回れる訳ではない。そういう時に主導権を握り返せるかどうかというのは、やはり守備力が鍵を握っている。そこが大きなポイントだったように思います。

従って、そういう守備力が欠如してきたミハイロ・ペトロヴィッチ体制下の広島というのは、その攻撃的なサッカーがサポーターを魅了した一方で、常に勝負弱さというものを抱えてきた、そのように思います。強いチームというのは、攻めるべき時には攻められる、守るべき時には守れる、やはりそういうチームだと思いますので、攻撃は最大の防御でもあるとは言え、やはりそこにもある一定の守備力というのは必要であるように思います。

攻撃的なサッカーをやりたい場合は少ない人数で守れる事が条件である。そういう意味では、このあたりの事というのは、西野体制下のガンバ大阪と似たようなところがあったかなと思います。最終ラインの選手に求められる能力のプライオリティー、その事について、ミハイロ・ペトロヴィッチ体制下の広島から確認させてもらったように思います。やはり最終ラインの選手に求められる能力のプライオリティーは守備力にある。という事ですね。

次に、ショートパスと華麗なコンビネーションでの攻撃を志向した、という事について書くと、これは日本人選手の特性に合致していますし、2006シーズンのように、最終ラインからの一発のパスでウェズレイや佐藤寿人、という攻撃をするよりは、結果はともかくとして、やはり魅力的ではあったように思います。但し、日本人選手の場合は、それをやりすぎてしまう傾向があり、ある意味では、それを強く志向しすぎる事によって、大きなマイナス面も生んでいたかなと思います。

アタッキングサード、バイタルエリア、そこまで攻め込み、コースが空いているならシュート、もしくは、パスの前にドリブルで切り崩そうとする、そういう意識が弱くなってしまう。パスでばかり崩そうとしてしまい、結局は崩せない。綺麗に崩そうとする意識が強すぎ、手数が多くなって自滅してしまう。これは日本のフル代表を見ていてもそうですし、各年代の代表を見ていても同じで、日本サッカーの大きな悪癖になっているかなと思います。

日本人選手の特性を活かそうとする事。自分たちのサッカーを貫こうとする事。これは確かに重要な事で、それがその国のサッカーの土台にもなるものだとは思いますが、しかし、それが偏重や頑固さの方向へ針が振れすぎてしまうと、相手があるスポーツでは、勝負強さを失わせてしまう事にもなるかなと思います。土台はそこに置きながら、但し、勝てるという事がやはりプライオリティーとしては上ですから、そこは間違えてはいけないのではないかなと思います。

という事で、ミハイロ・ペトロヴィッチ体制下の広島のサッカーは、プライオリティーと理想と現実、そこに苦しみ続けたかなと思います。ミハイロ・ペトロヴィッチの理想とするサッカーがあって、しかし現実的には、それでは勝負強さは生まれなかった。守備的に戦う事もありましたが、少ない人数で攻められるのか、少ない人数で守れるのか、そこがやはりポイントでも有り続けたように思います。




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