惜しかったのか? 惜しくなかったのか? 結果という事以上に様々な事を考えさせられた試合。【柏レイソルvsサントス】
試合 :FIFAクラブW杯ジャパン2011 準決勝
開催日:2011年12月14日
結果 :サントス勝利
スコア:「1-3」
得点者:ネイマール ボルジェス 酒井宏樹 ダニーロ(FK)

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MF:ジョルジ・ワグネル レアンドロ・ドミンゲス
MF:大谷秀和 栗澤僚一
DF:橋本和 近藤直也 増嶋竜也 酒井宏樹
GK:菅野孝憲

FW:北嶋秀朗
MF:ジョルジ・ワグネル 澤昌克 レアンドロ・ドミンゲス
MF:大谷秀和 栗澤僚一
DF:兵働昭弘 近藤直也 増嶋竜也 酒井宏樹
GK:菅野孝憲


組織的な部分というのは、互角だったと思います。サントスのサッカーからは、少し懐かしいブラジルのサッカーの匂いがして、ゆったりとしたペースでボールを回し、個の力で局面を打開して、チャンスになったら急にスピードアップして攻める。数十年前に見ていたブラジルのサッカーはこんな感じだったなぁと、少し思い出しながら観ていました。

そして、攻撃だけではなく、守備も、かつてのブラジルのサッカーを彷彿とさせるもので、みんなで統率された守備を練習してきました、という感じの守備ではなく、守備の巧さと強さ、サッカーIQの高さ、ポジショニングの巧さと危険察知能力の高さ、それを全ての選手が備えていて、その個の能力の高さで統率された守備を具現化する、そういう守備でした。

ネイマールは、自分に対して厳しく対応してくる、という事が分かっていたので、最初から大袈裟に、相手がラフプレーに来ているというアピールを繰り返していた。確かにネイマールには厳しくいっていましたが、そこまで危険なプレーで対応していた訳ではなかった。しかし、ネイマールのそういう老獪なプレーによって、やはり退場者を出したくない柏としては、だんだんと、ガツンと厳しく行けなくなっていった。

そしてその事が、ネイマールの先制点にもつながったように思います。寄せが甘くなれば、厳しさを欠いてしまえば、ネイマールのような技術力のある選手には、先制点のようなゴールを決められてしまう。つまり、ネイマールの技術力という事だけではなく、ネイマールとの駆け引きに柏の選手は負けてしまった、という事ですね。

次はボルジェスの得点。左右は逆でしたが、ネイマールと同じような感じのシュートで、そこにちょっとイラっとしましたが(苦笑)、要するに、組織という事だけでは守れない部分、どこかで個が個を止めなければならないという部分、その重要性が感じられた失点だったように思います。冒頭にも書いたように、組織という部分では負けていなかったのに・・・、という事ですよね。

柏レイソルは良い感じで戦っていました。とても冷静に落ち着いて攻撃も守備もやれていて、こういう試合になると、日本の選手はとにかく速く速くとプレーしてしまって、特にビハインドになると、プレースピードを上げすぎてミスを連発し、自滅してしまう事が多いのですが、この試合の柏はそういう事は無く、つまり、自分を見失う事なく最後までプレーできていました。

この部分に関しては、日本人選手の成長というものを感じられていて、それが得点にもつながったし、時間帯によってはサントスを押し込むような、柏がペースを握って戦うような事もありました。そして、もう少しで、北嶋や澤が2点目、という決定的なチャンスも作りました。しかし、組織力では互角かそれ以上でも、スコア「1-3」という結果になったのは、単純に、やはり個の力の差ですよね。

1対1のところでいかに勝つのか、そこがこの試合の勝敗を左右していて、ネイマールとボルジェスによる得点については、個の守備力。攻撃については、北嶋と澤のチャンスも当然そうですし、あらゆる局面で、そこで、個の力で相手を上回れるかどうか、個の力できちっと効果的な仕事ができるかどうか、決められるかどうか、という事でしたよね。

2トップはほとんどボールを持たせてもらえない。サイドでも、なかなか個の力で抜いていけない。サントスの守備陣というのは、柏の選手よりも、柏の次の攻撃の展開の予想が早く、柏の選手よりも先に動いて対応してくる。パスコースやドリブルのコースにスッと先にポジショニングしてきて、そのポジショニングだけで柏の攻撃を遅らせてしまう。その凄さですね。

この試合を観て、柏は惜しかった、勝てたのではないか、と感じた人もいれば、まだまだ実力差を感じた、勝てる可能性は無かった、と感じた人もいたと思うのですが、どちらも然りだと思います。組織という部分では負けていなかったし、それによって、3点ぐらいは取れそうなチャンスは作りましたから、やはりそれは惜しかったとも言える。

しかし、個の力という部分ではやはり差があって、その差を縮めない限りは、何度やっても同じ結果になるだろう、という部分では、やはりそれは勝てる可能性は無かったとも言える。従って、個の差、という部分を、どの要素でどれだけ重要だと考えるのか、それによって、惜しかった、惜しくなかった、という判断が別れてくるのではないかなと思います。

個人的には、ここはかなり難しいところだと思っていて、個の力の差とは言っても、技術力やフィジカルという事ではなく、もちろんそこもあるのですが、そこよりも、やはり、頭脳の部分ですね。前述したネイマールとの駆け引きもそうですし、北嶋や澤の最後のところでのちょっとした判断力、それから、先の展開を読む力、そこの差なので、そこはすぐにでも埋める事ができる。

しかし一方では、そこに気が付かないと、そこを意識して高めようとしないと、技術力だフィジカルだ、という部分だけに行ってしまうと、そこ(頭脳の部分)は永遠に埋める事ができない部分でもあるので、この先の日本のサッカーがどちらに進むのか、それによって、この試合が惜しかったのか惜しくなかったのか、それが決まってくると思っています。

私は、アフリカ勢の伸び悩み、北中米勢の伸び悩み、その原因はここにあると思っていて、組織力がという事ではなく、個の頭脳の部分、それが止まっている事によって、欧州や南米との差が埋まっていない、アジアに追い付かれそうになっている、そのように思っています。これは、アフリカや北中米の選手が欧州でプレーする時のことではなく、その地域のサッカーとして、という事ですね。

という事で、この試合は、結果という事以上に、様々な事を考えさせられる試合でした。この前のコパ・アメリカでも感じた、懐古主義的なブラジルのサッカー。それによってブラジルは強さを取り戻せる部分もあるだろうし、しかし一方では、それで最先端を走るバルサやスペインに勝てるのかどうか、そこがとても気になりました。その答えを早く知りたいと思いました。

また、日本サッカーの現状として、現時点から伸び悩まないようにするにはどうしたら良いのか? アフリカや北中米を追い越すためにはどうすれば良いのか? 南米や欧州に追い付くためにはどうしたら良いのか? その答えのようなものが見えていたような気がしました。バルサのようになろうとする前に、いつかバルサのようになるために、頭脳という部分の成長、それが求められてくる部分なのではないかなと思います。




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【2011/12/15 11:45】 | Jリーグ2011 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
<<メッシやネイマールは守備を免除されている訳でもサボっている訳でもない。ポジショニングの重要性。 | ホーム | システムが在るようで無い。という事ではない。ズレをシステムに組み込んでいる。という事。>>
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【2011/12/21 17:22】 | #[ 編集] | page top↑
非常に納得できる分析でした。
試合を見ていて右サイドバックのダニーロなんかががすぐに詰めてくる、あるいはしっかりクロスボールの先で待っているというシーンが非常に多くて、プレーの選択が速いというか、読みが鋭いというか、とにかくそういう印象をサントスからは受けました。
それが管理人さんの言う判断力、先の展開を読む力なんでしょうね。
試合内容が悪くなかった分、余計にその差を感じました。
【2011/12/15 23:42】 URL | pawaele #-[ 編集] | page top↑
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