【前編】 オズワルド・オリヴェイラと鹿島アントラーズ 「個の力と中盤の守備力。少数精鋭と世代交代。」
○ 黄金期。J1を3連覇した盤石の強さ。小笠原の復帰がターニングポイント。
○ ACLで思うような結果を出せなかったのはなぜか?
○ 黄金期の終焉。黄金期を支えた選手たちのパフォーマンスの低下。新戦力の不発。
○ オリヴェイラサッカーの核と弱点。
○ オリヴェイラ鹿島からも見えてくる、組織と個の正しい関係。
○ 来シーズンからの鹿島アントラーズについて。

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○ 黄金期。J1を3連覇した盤石の強さ。小笠原の復帰がターニングポイント。

2007年から鹿島アントラーズの監督に就任したオズワルド・オリヴェイラ。そして就任1年目のそのシーズンにJ1で優勝。更に天皇杯でも優勝。2008年にもJ1で優勝し2連覇。続く2009年にもJ1で優勝を果たし、Jリーグ史上初の3連覇という偉業を達成しました。2010年は、J1では4位でしたが、天皇杯では優勝。2011年は、J1では6位でしたが、ナビスコ杯で優勝。

という事で、J1を3連覇し、5シーズンで無冠に終わったシーズンは無かったという、輝かしい戦績を残したオズワルド・オリヴェイラでしたが、その一方でACLでは、2008年はベスト8、2009年はベスト16、2010年もベスト16、2011年もベスト16、という事で、悪い成績だったとまでは言えませんが、レッズやガンバが優勝している事を考えると、やや残念な結果に終わり続けたと言えるように思います。

オリヴェイラのサッカーの特徴は、オリヴェイラ自らが「フィルター」と称した守備だったように思います。FWがファーストディフェンスをしっかりやり、それに連動してMFやDFがプレスを仕掛ける。これによって相手の攻撃の威力を削いで行き、最後はGKも含めた守備ブロックで相手の攻撃を止める。そして、そこから切れ味鋭いカウンターサッカーを仕掛ける、簡単に言えば、これがオリヴェイラのサッカーだったように思います。

マルキーニョスは、高い得点力と起点力を発揮し、更には、ファーストディフェンスに関しても献身的でした。本山は、主に左SHとして攻守に高いパフォーマンスを見せ、守備にも献身的でありながら、小笠原と共に中盤を作り、更には、左から右、という野沢とのホットラインを見せて、それが鹿島のカウンター攻撃の1つの完成された形でもありました。

野沢は、FWで起用された事もありましたが、主に右SHとして高い攻撃力を見せ、アタッキングサードでのアイデアあるプレー、そして、得点力で、3連覇の偉業に大きく貢献しました。そして、小笠原は、イタリアのクラブであるメッシーナから、1年のレンタル移籍を経て2007年のシーズン途中に鹿島に復帰すると、それからオリヴェイラのサッカーが上昇気流に乗り始め、まさにオリヴェイラ鹿島のサッカーのキーマンだったように思います。

そして、盤石の守備力、威力の高いカウンター攻撃、試合運びの老獪さと勝負強さ、それを誇ったオリヴェイラのアントラーズは、Jリーグ史上初の3連覇を達成する訳ですが、前述したように、ACLではその強さを見せつける事ができませんでした。その理由は何だったのか? 個人的には、相手にリトリートされてしまった時に弱かった事と、少数精鋭で戦っていたので、国内リーグとACLの日程が過密になってくると実力が発揮できなかった、という事と、主にその2つだったと思っています。


○ ACLで思うような結果を出せなかったのはなぜか?

オリヴェイラ鹿島のサッカーは堅守カウンターなので、相手が引き篭ってしまうと、なかなか自分たちのサッカーができなくなる。特にACLに出場してくるようなレベルのチームにリトリートされてしまうと、その打開策を見い出せなかったように思います。そして、鹿島がそれを崩そうと攻撃に人数をかけたところで、逆にカウンターから失点してしまい、という事であったように思います。

もう1つの少数精鋭というのは、これはオリヴェイラ監督だから、というだけではなく、元々鹿島は少数精鋭をクラブ方針としてやってきましたし、それに加えて、オリヴェイラ監督も、どちらかと言えば主力をずっと固定して使い続けるタイプの監督だったので、それによって国内リーグとACLの日程が過密になってくると、選手に疲労が蓄積してしまい、ACLの方では充分な力を発揮できなかった、という事であったように思います。

オリヴェイラのサッカーというのは、堅守カウンターではありましたが、リトリートするようなスタイルではなく、前述したように、前線からのハイプレスで守備のフィルターを掛けていくスタイルだったので、多くの運動量というのが必要とされていました。つまり、その事も、少数精鋭で2つの大きな大会を戦う上で、1つの足かせにはなっていたように思います。


○ 黄金期の終焉。黄金期を支えた選手たちのパフォーマンスの低下。新戦力の不発。

そして、3連覇の後の2010年は4位に終わる事になりますが、この頃から見え始めていたのが、マルキーニョス、本山、小笠原、中田浩二、というベテラン選手たちのパフォーマンスの低下でした。マルキーニョスと本山は怪我がちになり、小笠原と中田浩二は運動量の低下などが顕著となり、前年まで発揮していたパフォーマンスを見せられなくなっていました。

また、同年の6月、南アフリカW杯終了後に内田篤人がシャルケへ移籍し、その後、ジウトン、アレックス、などの選手が内田の代わりとしてSBを務めました(但し左SB)が、なかなか内田ようにはフィット感を見せず、その事も、2010年から優勝できなくなった原因の1つではないかと思っています。という事で2011年は、戦力の充実と世代交代を進めるために、多くの補強を行いました。

モンテディオ山形で活躍を見せた田代と増田を復帰させ、ジェフ千葉からアレックス、清水エスパルスから本田拓也、そして、コンサドーレ札幌からアルビレックス新潟にレンタル移籍していた西大伍も獲得。更には、ポルトガルのクラブからFWのカルロンを獲得し、新人選手も青森山田から柴崎岳を獲得するなど、ACLも戦い抜けるようにターンオーバー制ができる戦力を、そして、世代交代を進めるために、という事で、少数精鋭のクラブ方針を変更し、多くの補強を行いました。

しかしながら、カルロンや田代はマルキーニョス程のパフォーマンスを発揮できず、カルロンは7月に退団。増田と本田拓也も本山や小笠原や中田浩二の代わりとはなれていなく、ルーキーの柴崎は頑張っていますが、やはりまだこれからの選手。そして、伊野波も7月にクロアチアのハイデュク・スプリトというクラブへ移籍してしまい、補強が思ったような成果を挙げられていない状態になっていました。

それからもう1つ、鹿島の場合は、CBのところの戦力にも苦しんできて、ファボン(2007シーズンに12試合出場)は大岩の代わりとはなれず、大岩引退後は伊野波が主に岩政のパートナーとなるCBを務めましたが、あまりピリッとせずに、2010シーズンには韓国代表のイジョンスを補強しました。ところが、そのイ・ジョンスも、3連覇しているチームのCBとしては不安定なところがあり、しかも、そのシーズンの7月には中東のクラブへ移籍してしまいました。

イ・ジョンス移籍後は、再び伊野波がCBのレギュラーポジションを務めましたが、2011シーズンの7月、クロアチアのハイデュク・スプリトというクラブへ移籍してしまい、その後は、中田浩二や青木がCBを務めたり、岩政が怪我をするとその2人でCBを務めたり、大岩がパフォーマンスを落としたり引退したりした後というのは、少しCBの戦力に苦しんできたかなと思います。




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【2011/12/22 11:45】 | Jリーグ2011 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
今晩はbachです。

鹿島の洗練されているサッカーは常にjリーグを牽引してきましたが、ここ数年新旧の入れ替えが思うようにいかずちょっと停滞気味と思われます。特に鹿島の精神的支柱の秋田豊がいなくなってからぱっとしなくなりました。中心選手の小笠原、野沢も頑張っていますがパフォーマンスが少し落ちているかなと思われます。センスの良い柴崎など若手の頑張りに期待です。
【2011/12/23 00:33】 URL | bach #-[ 編集] | page top↑
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