【後編】 オズワルド・オリヴェイラと鹿島アントラーズ 「個の力と中盤の守備力。少数精鋭と世代交代。」
○ 黄金期。J1を3連覇した盤石の強さ。小笠原の復帰がターニングポイント。
○ ACLで思うような結果を出せなかったのはなぜか?
○ 黄金期の終焉。黄金期を支えた選手たちのパフォーマンスの低下。新戦力の不発。
○ オリヴェイラサッカーの核と弱点。
○ オリヴェイラ鹿島からも見えてくる、組織と個の正しい関係。
○ 来シーズンからの鹿島アントラーズについて。

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○ オリヴェイラサッカーの核と弱点。

ここで1つ、オリヴェイラ鹿島の守備にも弱点があった事を述べると、それは、サイドから中央へ切り込まれてのミドルシュート、という事でした。ハイプレスが掛かりきれなかった場合には、「4-4」の守備ブロックが早いタイミングでゴール前まで下がる傾向にあり、その場合、DFラインの選手はあまり前へ出て止める守備をしないので、MFとのコンパクト性が薄れた状態になるとバイタルエリアにスペースが生まれてしまい、そこからミドルシュートを撃たれての失点という事が結構ありました。

これが、フィルターと称された守備方法の弱点の1つで、最終的にはGKを含めた、ゴール前に作った守備ブロックで止める事を意図しているので、CBの選手はゴール前から動かない傾向にあり、その状態でMFの戻りが遅れたり、また、MFだけが前に出て止めようとしてそこを抜かれてしまうと、バイタルエリアのところに大きなスペースを作ってしまいがちになる、という事ですね。

特に、MFの、小笠原、中田浩二、本山、この3人の運動量やパフォーマンスが落ちてきた2010シーズンからは、この弱点が強く露呈してしまったところがあって、オリヴェイラのサッカーというものには多くの運動量が必要であったという事、それを示していたように思います。またそれは、MFの選手にも高い守備力が必要とされていた、という事でもありました。

2009年のJOMOCUPオールスター。Jリーグ選抜対Kリーグ選抜。Jリーグ選抜の監督はオリヴェイラで、結果内容共にKリーグ選抜を上回った試合でしたが、その時のMFの顔触れが、遠藤、憲剛、明神、小笠原、でした。「4-4-2」の中盤の4人、その全てがボランチを務めるような選手であり、その中盤による高い守備力、プレスの力によってKリーグ選抜を圧倒しましたが、これがオリヴェイラのサッカーの核だったように思います。

FWによるファーストディフェンス、その重要性も高く、そこと連動して、という事ではありますが、いかに中盤のところで相手の攻撃の威力を削げるのか、そこが最たる生命線だったように思います。従って、小笠原、中田浩二、本山、という選手たちのパフォーマンスが落ち、その代わりと期待した、フェリペ・ガブリエル、増田、遠藤、本田拓也、青木、それから、柴崎、という選手たちが全盛期の小笠原や中田浩二や本山のようなパフォーマンスを発揮できていない事、とりわけ、守備面ではそうなってはいない事、それによってオリヴェイラのサッカーが強さを失ったというのは、当然だったのではないかと思っています。


○ オリヴェイラ鹿島からも見えてくる、組織と個の正しい関係。

2011シーズン。オリヴェイラの鹿島は、簡単に言えば、縦ポンサッカーをやっていました。ハイプレスというリスクを背負わず、ボールを奪ったらFWの田代へ放り込む。そういうサッカーですね。そうなってしまった理由は、前述の通り、MFを軸として、MFとDFの守備力が下がってしまったからですね。個の守備力が下がってしまったから、と言っても同じだと思います。

更には、仮にそういうサッカーをしたとしても、全盛期のマルキーニョスのような選手がいれば、まだある程度の強さ(優勝争いに加われるぐらい)というのは保てたと思うのですが、田代、興梠、大迫、まだそのレベルにはありませんし、カルロンは全くフィットしなかったという事で、MFやDFの守備力が下がってしまった事に加えて、FWの個の力も下がってしまったので、ナビスコ杯ではなんとか優勝しましたが、リーグ戦の方では6位、という結果で終わってしまいました。

という事で、オリヴェイラのサッカーというのは、大岩であったり、全盛期の小笠原や中田浩二や本山やマルキーニョスであったり、更には、内田であったり、そういう個のパフォーマンスの高い選手によって支えられてきたと言え、やはりどんなに優れた戦術やシステムを用いようとも、それを具現化できる個の能力の高さがある選手がいなければ、その優れた戦術やシステムも絵に書いた餅に終わってしまう、という事であるように思います。

セレッソ大阪も、香川が抜けただけではまだ大丈夫でしたが、家長が抜け、更に、乾、アドリアーノ、ホドリゴ、このあたりの選手たちまでもが一気にチームを離れてしまうと、さすがに戦術やシステムは同じでも、清武は残っていても、チーム力を大きく落としてしまうことになりました。組織というのは、戦術やシステムというのは、弱い個でも勝てるようにするためのものではない。個をより活かすためのもの、強い個をより輝かせるためのもの、やはりそれが然りだと言えると思います。


○ 来シーズンからの鹿島アントラーズについて。

2012シーズンからは新体制になる鹿島アントラーズ。やはりその輝きを取り戻せるかどうかは、全盛期の小笠原や中田浩二や本山やマルキーニョス、そして、内田や大岩、彼らのような個の力の強い選手を育てられるかどうか。もしくは、そういう選手を補強できるかどうか。そこが一番のポイントになってくるように思います。もちろん、3連覇という黄金期に若手選手を育てられていれば、それですぐにスムーズに世代交代できていれば、それが最良だったとは思いますが、これはなかなか難しい事ですね。

但し、それでも鹿島は、リーグ戦で優勝できなくなってからも、4位、6位、という順位を保ってきましたし、天皇杯とナビスコカップでは優勝している訳で、2012年にしっかりとした育成と補強を行うことができれば、すぐに復活できる可能性は高いのではないかと思っています。そして、その責任というのは、やはりフロントの力にある、そのように思っています。また鹿島は育成期間に入ると思いますから、それに適した監督を招聘するという事。そこが重要かなと思います。




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【2011/12/23 11:45】 | Jリーグ2011 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
いくら監督が優秀でも
選手を適合させるのは、簡単では、ないということですね。特に外国籍の選手は、コミュニケーションが出来ないとなると格段に難しくなると思いました。
【2011/12/23 16:13】 URL | 蒼龍 #-[ 編集] | page top↑
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