ファーガソンの「4-4-2 ダイヤモンド型」についての考察。現状の問題点とそれを解決するためのポイントとは?
ファーガソンは、中盤をダイヤモンド型にしている、と言っていますが、ダイヤモンド型の中盤の形には大別して2種類有り、つまり、「4-3-1-2」の3ボランチ型と「4-1-3-2」の2列目3枚型。そして、ファーガソンの発言を聞いていると、その意図としては「4-3-1-2」の3ボランチ型なのかな、と思うのですが、しかし、実際の試合においては、香川とクレヴァリーは2列目のサイドの位置でプレーしている事も多く、実質的には「4-1-3-2」に近くなっているように感じます。

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FW:ファン・ペルシ ハビエル・エルナンデス
MF:香川真司 ルーニー クレヴァリー
MF:フレッチャー
DF:ビュットナー エヴァンス キャリック ラファエル
GK:デ・ヘア


その違いを簡単に言ってしまえば、「4-3-1-2」はカウンター型で、「4-1-3-2」はハイプレス&ポゼッション型で、という事なのですが、「4-3-1-2」でのカウンター型と言えば少し前のインテルがやっていた形で、「4-1-3-2」でのハイプレス&ポゼッション型と言えばバルセロナがそれに近いと言える。バルセロナの場合は2トップがウイング的であり、トップ下は1トップの選手が下がってやる形なので、そこは厳密に言えば異なりますが、「4-1-3-2(ワイド)」と表記すれば大きく間違ってはいない。親戚みたいな感じ。

但し、大きな違いは、下がっての守備となった時に、バルセロナは「4-1-2-3」という形なので、サイドの守備はウイングの選手が担当しますが、「4-1ー3ー2」もしくは「4-3-1-2」は中盤の選手が担当する、という事。中盤をダイヤモンド型にしている場合には、サイドの守備は基本的にSBしかいない、という考え方をする人もいますが、それは必ずしもそうではない。下がっての守備となった時にはトップ下の選手がボランチに下がって実質的には後ろが「4-4」の形になる、という方法もある。

これは「4-3-1-2」のカウンター型であろうと「4-1-3-2」のハイプレス&ポゼッション型であろうと同じ。ちなみに、カウンターとポゼッションは相対する関係ではない、と考えている人もいるようですが、サッカーの戦い方には大別するとカウンターとポゼッションの2つしかなく、やはりそのどちらをベースとしているのかはとても重要な事で、それによって起用すべき選手なども異なってきますから、そこは考え方として、カウンターとポゼッションは相対しているものである、と考えておいた方が良い。

これは、攻守は表裏一体、という事とは別の事。また、ポゼッションには守備ためのポゼッションもある、という事とも別の事。そこを、カウンターとポゼッション、というスタイルの部分と混同してしまうと、よく分かるようでよく分からない思考の袋小路に迷い込んでしまうので、そこは明確にスタイルの問題とは別の問題だと認識しておいた方が良い。そして、話をファーガソンの「4-4-2 ダイヤモンド型」へと戻すと、トップ下のルーニーがボランチまで下がる事も多いので、守備の時には「4-4」の形になる方法をやっている言えます。

という事は、やはり香川とクレヴァリーの基本ポジション(スタートポジション)はサイドになってしまい、つまりは、「4-3-1-2」ではなく「4-1-3-2」という事になりますから、実際には伝統的な「4-2-4」に近い形の「4-4-2」とそこまで大きく変わっている訳ではない、という事になる。もちろん、ファーガソンとしてはそこに違いを出して、2つのシステムを使い分けられるようにしたい、という事を意図しているのだとは思いますが、実際にはまだそこまで至っていない、という事ですね。

そもそもファーガソンは、近年ずっと、ハイプレス&ポゼッションのスタイルの方へ移行したい、という意図を持ってやっていて、しかしそれを「4-2-4」という形のままやろうとしていたので、どうしても中盤セントラルの枚数が足りなくてそれが実現できなかった。そこで今季からは、中盤セントラルの枚数を1枚増やして3枚にした「4-2-3-1」というか「4-2-1-3」をやるようになった。しかし、実際には、ハイプレス&ポゼッションをやるためには、まだこれでも中盤セントラルの枚数が足りない。

従って今度は、もっと中盤セントラルの枚数を増やした「4-1-3-2」もしくは「4-3-1-2」という形にするようになった。ところが、ハイプレス&ポゼッションをやるためには、サイドの高い位置にも選手がいなくてはならない、という、もう1つの条件もあって、ファーガソンの「4-4-2 ダイヤモンド型」がハイプレス&ポゼッションとして機能するためには、今度はそこを解決しなければならない訳ですが、そこを香川とクレヴァリーに求めてしまうと、結局それは「4-2-4」と大きく変わらなくなってしまう、という事ですね。

ではどうすれば良いのかと言えば、それは2トップのファン・ペルシとハビエル・エルナンデスの基本ポジション(スタートポジション)をサイドにしなければならない、という事で、そうすれば、中盤セントラルに4枚の枚数を揃えると同時に、サイドの高い位置にも選手がいる、という状態を作り出す事ができる、という事ですね。そして、下がっての守備となった時には、香川やクレヴァリーがサイドの守備をするのではなく、ファン・ペルシとハビエル・エルナンデスがそれをやるようにする、という事ですね。

ちなみに、ファーガソンは「4-3-2(ワイド)ー1」という形も頻繁にやりますが、これは9人で守ろうという守備的な意図で使っており、いわゆるバルセロナ的な「4-1-2-3」をやろうという意図では使っていない。実際には、この「4-3-2(ワイド)ー1」という形で、そのまま、堅守カウンターではなくハイプレス&ポゼッションの方へ移行させれば、つまり「4-1-2-3」という形に意図的に持っていけば、後はCFの選手がトップ下に下がるだけで形としてはそれで移行可能なのですが、ファーガソンの思考がゼロトップへ至るかどうか、そこがポイントになっていると思います。

香川とクレヴァリーを攻守においてあまりサイドでプレーさせない。そうする事によってルーニーをボランチまで下げさせない。そして、ファン・ペルシとハビエル・エルナンデスを攻守において主にサイドでプレーさせる。そうする事によってコンパクトな「4-1ー2-1-2(ワイド)」という形を作り出す。そうすれば、ファーガソンが求めているような、「4-4-2 ダイヤモンド型」でのハイプレス&ポゼッションのサッカーというのが、形としては実現できるようになると思います。ファーガソンの根底に強くある、伝統的なCFや「4-2-4」という考え方を捨てられるかどうか、そこがポイントになってくると思います。




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【2012/10/27 11:45】 | システム・戦術論 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
<<長谷部は右SHでスタメンフル出場。1アシスト。攻守において高いパフォーマンスを発揮し存在感を示す。【 デュッセルドルフ vs ヴォルフスブルク 】 | ホーム | 酒井高徳スタメン出場。岡崎途中出場。上位3チームとの比較からシュツットガルトの低迷の原因を探る。 【 シュツットガルト vs コペンハーゲン 】>>
コメント
マンチェスターユナイテッドの布陣について2
しつこいかもしれませんが、もう一つ(読み流して下さい!)

4-3-3
ルーニー(香川) RvP
香川(ルーニー)
 キャリック バレンシア
    フレッチャー
エブラ ディビッチ リオ ラファエル

ちょうど、現アルゼンチン代表の布陣
 アグエロ  イグアイン
    メッシ
ディマリア  ガゴ
   マスチェラーノ
サバレタ ガライ フェルナンデス カンバニャーロ

のように、バレンシア(マンU)、ディマリア(アルゼンチン)がサイドに侵入し、攻撃・守備を行う形。
マンUの前線左サイド守備は、ルーニー+キャリックで・・ 
4-2-3-1と結局かわらんかな。

まあ、すべて「香川目線」ですが・・(笑)
【2012/10/30 15:02】 URL | tomi.polisci #-[ 編集] | page top↑
マンチェスターユナイテッドの布陣について
マンチェスターユナイテッドの布陣について
長いですが(すいません)、よろしければ、記事の中ででもご意見開陳下されば嬉しいです。

まずは、私なりに、あくまで「香川目線」で。彼が輝けてユナイテッドも強くなるための布陣を考えてみました。条件は、
1,前線で、香川・ルーニー・RvPの共存。
2,守備組織が不安定にならない。
3,CLやプレミア上位陣との戦いで十分勝利を見込める

一般的には、
プラン1
4-2-3-1
      RvP
   (チチャリート/ウェウルベック)
香川       ルーニー    バレンシア
(ナニ/ヤング) (香川)    (ナニ/RvP)
    スコールズ   キャリック
   (クレバリー) (バレンシア/フレッチャー)
エブラ     ディビッチ リオ    ラファエル
(ビュットナー)(エバンス/スモーリング)(ジョーンズ)

なのでしょうが、トップ下香川が、今の所マンマーク・フィジカル問題で、どうもトッテナム戦後半で試された布陣が最も機能しそうと考えられそうです。
よって、香川とルーニー(+RvPも)が流動的に役割を果たすイメージでしょうか。

プラン2
4-4-1-1(伝統型)
前2枚の内一枚を香川に使い、ルーニーをCH、もしくはその逆。
あとは、基本的に昨年と同じ。ただ、香川はヘディングが上手でないので、前線ではやっぱり使い難い感じがしますね。CHだと、守備力・ミドルシュートに課題を感じます。もちろん、香川抜きで、チェルシー戦のように、1-1の部分に、ルーニーとRvPは、十分考えられる。

プラン3
4-4-2(ダイヤモンド型)
   チチャ RvP
ルーニー
   香川  クレバリー(キャリック)
    フレッチャー
エブラ ディビッチ リオ ラファエル

ルーニーをダイヤモンドのトップ(トップ下)で使う構想でしょうか。香川はなぜか、サイドハーフで使われていますね。どちらかといえば、香川は前線の2人の内の一人としてルーニーとのポジションチェンジしながら使う方が効果的な気がするのですが・・前線のサイド攻撃及び守備が(メンツによるが)減退しそう。
よって、FCKSAさんのいう通り、RvPとチチャがサイドにはる形(バルサのヴィジャとペドロのイメージ?)でないと、なかなか機能しないのでしょうか。香川がイニエスタ、ルーニーがメッシ、クレバリー/キャリックがシャビという感じでしょうか。でも、特にFWの二人、適正ありますかね?あと、これでバルサに勝てるのか?(何か、劣化版ぽい)


プラン4
4-14-1
      RvP
ヤング/ナニ 香川 ルーニー バレンシア
       フレッチャー
エブラ ディビッチ リオ ラファエル

うーん、守備力に課題がでそう。フレッチャーにブスケツ程の展開力と守備力は期待できない。バイタルの守備はルーニーに下がってもらわざるを得ない?

個人的には、
プラン5
3-5-2
ルーニー RvP
香川
エブラ       バレンシア
  キャリック クレバリー
ディビッチ リオ ジョーンズ

なんか、インテルの最近の守備の安定性などみても、すごく魅力的な気がするのですが・・
個人的には、プラン5に魅力を感じているのですが・・
理由;
1、なかなか安定しない最終ライン+ボランチ守備にテコ入れ。
2、SB的守備もできる攻撃サイド(バレンシア・ヤング)、どちらかというと攻撃に適性の高いSB(エブラ・ラファエル・ディビッチ)の活用。
3、中央前線の3人が比較的守備に追われすぎない。
問題は前線のサイド守備かなー。あと、CBが怪我・・。
なお、プレミア下位には、昨年度と同様の4-4-2改変型の方が、安定的に勝利を積み重ねられそうですので、基本的には(相手のシステムと弱点次第ですが)CL・プレミア上位陣への対応システムとして。。

だめかなー。プラン5
ファーガソンの指向も違うかな。それから、プレミア上位陣は3バック使ってませんよね。(マンCは、試しているみたいですね)

そこで、FCSAKAさんに質問です。
1、前線特にサイドの守備について
FCKSAさんは、代表でも香川のサイド起用の際の守備の問題点について述べられています。
代表などをみていて「そうだなあ」とも思うのですが、
例えば、チェルシーのMFアザール・オスカル・マタ
マンCのサイドMFシルバ・ナスリ
また、3-5-2採用のユベントス
などは、前線のサイド守備どうしてるのかなあという疑問があります。
メンツだけみると、マンCやチェルシーのサイドMFもあまり守備が巧そう(もしくは、一生懸命やりそう)な感じがしない。

なお、3-5-2だと、結局ボランチかCBが何らかのサイド対応をするという事でしょうか?特にユーベではピルロがボランチ(?)の底にいる訳で、どうしてるんだろうなー。と思います。(試合をきちんと観ていないせいかもしれませんが、よくわかりません)

2、FCSAKAさんの考えるユナイテッドの現有戦力(当然、含む!香川)で、通常の最強布陣はどのようなものだとお考えですか?
もちろん、相手の特徴次第で変形されるべきでしょうが、根幹布陣が必要だとすると、どうお考えなのか?とても、気になります!

以上、長くなりましたが、記事の中でも是非ご意見を開陳下さい!
FCSAKAさんの記事、とても興味深く、ほとんど毎日楽しみに読ませて頂いております!
【2012/10/29 23:51】 URL | tomi.polisci #-[ 編集] | page top↑
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