【 前編 】 J1リーグ2012総括。
サンフレッチェ広島の優勝で幕を閉じたJ1リーグ。そのサンフレッチェ広島が、どのようなサッカーで優勝したのか、という事については、「もし日本代表の監督がミハイロ・ペトロヴィッチだったら。もし日本代表でミハイロ・ペトロヴィッチのサッカーをやるとしたら。」、こちらのエントリーを参考にして頂きたいと思います。現在、ミハイロ・ペトロヴィッチは浦和レッズの監督ではありますが、周知の通り、現在のサンフレッチェ広島のベースを作ったのはミハイロ・ペトロヴィッチであり、サンフレッチェ広島を今季の優勝へと導いた森保一監督は、そのベースを完全に引き継ぎ、そこに微調整を加える事で最高の結果を手に入れたと言えると思います。

記事を読む前に、
◎ サッカー人気blogランキング ◎
○ にほんブログ村 サッカーブログ ○
○ サッカー FC2 Blog Ranking ○
上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。

なぜ、森保一監督のサンフレッチェ広島が優勝できて、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のサンフレッチェ広島が優勝できなかったのか? 1つには、以前に私は、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のサンフレッチェ広島について、「サポーターがそれを望むのであれば、今のような攻撃的なサッカーを続けても良いと思っていますが、しかし、もしサポーターが優勝を望むのであれば、もう少し現実的な、つまり、もう少し守備的な、そういうサッカーをする必要があると思います。」、という趣旨の事を書きましたが、まさに森保監督が行った微調整というのはその事であり、要するに、ミハイロ・ペトロヴィッチのサッカーを少し守備的にした事、それが要因の1つになると思います。

そして、2つには、そこには相対的な要因があり、つまり簡単に言ってしまえば、今季のJリーグは、これまで優勝争いをしてきたようなクラブが、ほとんど全て不調であった事ですね。ナビスコ杯のタイトルは手にしましたが、世代交代の途中にあり、以前のような強さを取り戻せていない鹿島アントラーズ。かつては、マジーニョやレオナルドという選手と共に、鹿島アントラーズの黄金時代を牽引したジョルジーニョ。そのジョルジーニョが監督となって戦った一年間でしたが、世代交代、ブラジルと日本の違い、やはりそこに苦しんだシーズンだったように思います。

オズワルド・オリヴェイラ体制下で築き上げた黄金時代。その終焉期には既に世代交代という難しさに直面していましたが、その課題をそのまま引き継ぐ事になったジョルジーニョ監督に、その課題を一年で解決してもらうのは難しかったように思います。もし現在の鹿島アントラーズの若手選手たちが、将来的には黄金期を支えた選手たちのような実力を備える選手たちになれたとしても、それにはまだ時間が必要であると思います。それでも、かつてのように、優秀なブラジル人選手たちをきっちり3人揃える事ができていたならば、それによって鹿島アントラーズは強さを堅持できていたかもしれませんが、今季はそれができませんでした。

そして、ブラジルと日本の違い、というのは、かつてはルイス・フェリペ・スコラーニもそうであったように、また、日本代表を率いたジーコもそうであったように、更には、今季の最初にガンバ大阪を率いたセホーンと呂比須ワグナーもそうであったように、多くの要素を個の力に依存するような懐古的なブラジルのサッカーというのは、やはり日本人選手には適さず、そればかりか、世界の中でも、そういう懐古的なブラジルのサッカーはもはや通用しないサッカーとなっているところもあって、そこにジョルジーニョも苦しんだように思います。そこには、やはり、Jリーグの水との適合と現代サッカーのトレンド、その重要性が強く感じられたように思います。

昨シーズン、J2を優勝してJ1へ再昇格し、そのままJ1でも優勝を手にするという快挙を成し遂げた柏レイソル。酒井宏樹が去り、また、昨シーズンの強さの源でもあったジョルジ・ワグネルとレアンドロ・ドミンゲスのパフォーマンスが昨シーズン並ではなかった状況下でも、そして、ACLを戦うという苦しさがありながらも、それを考えれば今季も好成績を残せたと言えるとは思いますが、しかし、昨シーズンのような強さを発揮できなかった、という事も確かであったと思います。若手選手の伸び悩み、ブラジル人選手依存、それは多くのクラブに共通している、あるいは、共通してきた課題ではありますが、その課題を少しでも克服する事が、やはり柏レイソルにも必要なのだと思います。

ガンバ大阪。常に優勝争いを続けてきた西野長期政権が終焉し、新たなスタートを切った今シーズンでしたが、とても苦しいシーズンとなってしまいました。ガンバ大阪は攻撃的、鹿島アントラーズは守備的、というスタイルの違いはあるにせよ、前述したような、世代交代、ブラジルと日本の違い、という同じ要素で、鹿島アントラーズと同じように、ガンバ大阪もまた苦しんだシーズンだったように思います。また、圧倒的なパフォーマンスを発揮してチームを勝利へ導く、そういうブラジル人FWの不在、という事も、ガンバ大阪と鹿島アントラーズに共通して訪れていた不調の原因だったように思います。

鹿島アントラーズ。ガンバ大阪。柏レイソル。世代交代と若手の伸び悩み。ブラジルと日本のサッカー文化の違い。ブラジル人選手依存。そこにはJリーグの傾向と課題が顕著に表れていたと思います。しかし、もちろんこれらは、何もJリーグだけに顕著に見られるような傾向や課題ではなく、欧州のクラブであっても、世代交代と若手の伸び悩み、選手や監督のそのリーグの水への適応、外国籍選手依存、というのは、常に、そして、大きな課題となり続けていますから、Jリーグもまたその例外ではない、という事ですね。従って、そこを解決できたクラブというのが、本当の意味で強いクラブに成り得る、という事だと思います。

そして、ブラジル人選手の活躍によって、近年ずっと優勝争いをしてきたクラブという事では、川崎フロンターレというチームもそうであったと思います。今季は、相馬監督でスタートし、途中からは風間監督が指揮して戦ってきましたが、その風間監督の独自の理論に基づいたサッカーというものが、この先に成功に終わるのか失敗に終わるのか、とても注目されるチームになっていると思います。おそらく、バルセロナのサッカーにヒントを得て、人を攻略していけば勝てるサッカーになる、という事がベースになっていると思いますが、それが机上の空論で終わってしまうのか、それとも、バルセロナの哲学に近いようなサッカーへと昇華されて完成を果たすのか、そこが問われてくるのだと思います。

しかし、1つだけ言える重要な事は、バルセロナのサッカーというのは、そのスタイルやシステムだけを真似ても実現できない、という事であり、そこには、そのスタイルやシステムを高いレベルで実行できるだけの個の力というベースが必要であって、それは相対的なものでもありますから、川崎フロンターレの選手がバルセロナの選手と同じようなレベルの選手にならなければならない、という事は、Jリーグでは必要では無いとは言えますが、しかし、Jリーグの中では、その中では相対的には、バルセロナぐらいの個の力を持つチームにならなければならない、という事は、1つだけ言える重要な事であると思います。

また、もう1つには、やはりバルセロナであっても、結果という事を強く重視しつつ、その結果とバルセロナの哲学という2つの狭間に苦しみながら、長い時間を使って現在のバルセロナの哲学を実現できるところまで到達してきた訳で、そういう事を川崎フロンターレというクラブと風間監督の間でしっかりタッグを組んでやり続けて行けるのかどうか、そこも重要な部分だと思います。つまり、理想と現実、結果と内容、そのバランスを上手く取りながら、しかし確実に少しずつでも前進し、また、一貫した育成システムを作り上げて、その理想を実現できる選手を確実に一人ひとり育てて行く、という事が必要になってくると思います。




このブログは皆様の応援で継続されています。
記事の内容が「興味深い、賛同できる」と思いましたら、


◎ サッカー人気ブログランキング ◎

○ にほんブログ村 サッカーブログ ○

○ サッカー FC2 Blog Ranking ○

上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。


【2012/12/03 11:45】 | Jリーグ2012 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<【 後編 】 J1リーグ2012総括。 | ホーム | ザックジャパン総括2012 【 エントリーまとめ。 】>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://kodahima.blog71.fc2.com/tb.php/2382-42c50ec4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |