【 後編 】 J1リーグ2012総括。
ベガルタ仙台とサガン鳥栖。「4-4-2」もしくは「4-4-1-1」というシステムで好成績を残した2つのチーム。「5-4-1」や「3-4-2-1」という、いわゆるミハイロ・ペトロヴィッチのサッカーで優勝し好成績を残したサンフレッチェ広島と浦和レッズというチームが存在し、また、その戦い方ではないもう1つの、Jリーグで好成績を残せた戦い方として、ベガルタ仙台、サガン鳥栖、というチームが存在していたのが、今季のJリーグの大きな特徴だったと思います。そして、この流れというのは、欧州のサッカー界でも、やはりそうなりつつあるのかなと思います。

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「4-4-2」や「4-4-1-1」での、DFラインの高低は別として、3ラインを作るサッカー、あるいは、守備ブロックを作るサッカー、というのは、近代サッカーにおいては、チームの基礎を作り上げるのに最も効果が高いと言えると思います。別の言い方をすれば、チームの完成度や成熟度を高める、という事において、最も即効性がある、と言えると思います。なぜならば、そのシステムや戦術のシンプル性というのが、ポジションごとの役割などを明確にしやすくしたりして、個々の選手の迷いを軽減し、それが個の力を発揮させる事につながっていくからですね。ロンドン五輪を戦ったUー23日本代表、関塚ジャパンにもそれを見る事ができたと思います。

但し、この戦い方には、とても大きな弱点というのがあって、シンプルで単調であるが故に相手に対応されやすく、また、シンプルで単調であるが故に柔軟性を欠く、という事ですね。従って、相対的に、相手よりも個々の選手のパフォーマンスが高い、もしくは、相手よりも組織的な部分での完成度や成熟度が高い、そういう状態にある時には強さを発揮できますが、しかし、疲労の蓄積などで個々のパフォーマンスが落ちてきたり、そのシステムよりも高度なシステムの完成度や成熟度を相手を持っていた場合には、なかなか強さを発揮できなくなる、という事で、そこに、ベガルタ仙台が優勝を逃し、サガン鳥栖がACL出場圏内に留まれなかった、その原因があるかなと思います。

最終的な順位は7位だった名古屋グランパス。チーム力が伸び悩んでおり、そこに嘆きや憤りを隠さないストイコビッチ監督ではありますが、名古屋グランパスの課題と言える部分は、ストイコビッチ監督が率いるようになってからずっと変わっておらず、中盤の守備力、という事だと思っています。前線と最終ラインには個の力の高い選手が揃っており、それが勝負強さを生み出し、それが優勝の原動力になったシーズンもありましたが、しかし、黄金期を作り出すためには、中盤の力、特に、中盤の守備の力、そこが不足し続けているかなと思います。従って、前線や最終ラインの個の力が落ちる前に、中盤にも特に守備面で個の能力の高い選手を揃えられるかどうか、そこが名古屋グランパスに求められていると思います。

最終的な順位は4位だった横浜Fマリノス。その順位で終われた理由は、J1全クラブ中、14という最も多い引き分け数にあったと思いますが、しかしそれは、勝てた試合が得点力不足によって引き分けになってしまった、という事でもあると感じていて、途中からマルキーニョスを補強した事により、そこからは少しその得点力不足が解決された事によって良くなったとは思いますが、やはり現在の横浜Fマリノスに足りないのは、1人で15点から20点ぐらい得点を取るようなFWの存在かなと思います。そして、更には、その得点力を下支えするような、中盤の守備力、そこも横浜Fマリノスにはもう少し必要かなと個人的には感じました。

そして、J1リーグでの最終順位は9位ながら、ナビスコ杯では準優勝を果たした清水エスパルスは、ゴトビ監督のサッカーが着実に浸透しつつ、その中で若手選手へと主力が完全に切り替わったシーズンだったと言えると思いますが、その若手主体のチームが真の実力を備えるチームとなるには、もう少しの時間が必要なのかなと感じました。勢いだけではなく、勝利を得るために老獪さと柔軟性を持って戦えるチームになる、それがチームとしての戦い方としても個としての戦い方としても、これから先には必要とされてくるものと思います。そういう意味では、ゴトビ監督の戦術的な手腕も然る事ながら、それ以上に、ゴトビ監督の育成面での手腕というのが、これからの清水エスパルスを左右してくるかなと思います。

セレッソ大阪。クルピ監督が去り、セルジオ・ソアレス監督の下でスタートした今シーズンでしたが、香川、家長、乾、という選手たちに続き、清武、キム・ボギョン、という選手たちまでチームを離れ、柿谷は呼び戻しましたが、やはり多くの戦力が抜けてしまった厳しさというのは強く感じられたシーズンでした。途中からはクルピ監督を呼び戻しましたが、最終節まで残留争いをするなど、これからまたクルピ監督に優秀な選手を育ててもらわなければならない、そういう状態になってしまったかなと思います。しかし、将来性がありそうな若手選手は相変わらず豊富なので、その選手たちをクルピ監督が順調に育てて行く事ができれば、また再び強いセレッソを復活させる事ができるかなと思います。

その他、注目していたのは、FC東京とジュビロ磐田でしたが、どちらも攻守にパンチ力を欠いていたかな、というのが今シーズンの印象でした。FC東京は、攻守に良くも無く悪くも無く、という感じで、ポポヴィッチ監督はシステムや選手起用などを試行錯誤していましたが、しかし、その戦力のタレント力を考えると、もう少し順位を上げて欲しかったですね。将来性が高いと言われている選手たちの伸び悩み、それがFC東京で近年ずっと続いている一番の問題だと思いますが、その問題に対してフロントがそろそろ解決策を見出さないと、なかなか恒常的に強さを発揮できるような、攻守にパンチ力のあるような、そういうチームにはできないかなと思います。

そして、ジュビロ磐田は、金園英学、山崎亮平、松浦拓弥、山本康裕、山田大記、小林裕紀、山本脩斗、などなど、若手選手の台頭が著しく、それによって一時期は好調であった時もありましたが、しかし、やはり前田と駒野という、日本代表でも活躍しているベテラン選手のパフォーマンスの高低にチーム力が大きく左右されているのかな、という感じで、前述したような若手選手たちが、2人から3人ぐらい、日本代表にも選ばれるようになるぐらいに成長しないと、かつてのような黄金期は訪れないのかなと思います。その中でも特に、山崎亮平、山田大記、という2人には個人的に強い期待感を持っているのですが、これからの更なる成長に期待しておきたいですね。

という事で、個人的な、2012年のJ1リーグの総括でした。サンフレッチェ広島の優勝、ベガルタ仙台と浦和レッズのACL出場権獲得、そして、コンサドーレ札幌、ヴィッセル神戸、ガンバ大阪、というチームのJ2降格、という結果で幕を閉じましたが、ミハイロ・ペトロヴィッチのサッカーが牽引し、そして、守備力の低いチームが降格した、2012年のJ1リーグはそういうシーズンだったと言えると思います。降格してしまったチームに関しては、それはとても残念な事ではありますが、しかし、柏レイソル、FC東京、サンフレッチェ広島、サガン鳥栖、J2での戦いを通してチーム力を高め、それによってJ1でも好成績を残す、そういう傾向が最近のJリーグには強くありますので、そういう機会を得たとポジティブに考えても良いのかなと思います。




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