攻撃的なスタイルのチームを作ろうとすると時に、最も重要な事は、何枚で守るのか、何枚で守れるのか、という事。バルセロナとレアル・マドリードから考察。
基準を「4-4」もしくは「5-3」の8枚とするとすれば、8枚でも守れなければ「4-5」もしくは「5-4」の9枚にする、という事になるし、8枚で守れていれば「4-3」もしくは「3-4」の7枚にする、更には、7枚で守れているなら「4-2」や「3-3」の6枚にする、という事ですね。

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そして、5枚で守る「4-1」とか「3-2」というのは、もはや守備の設定位置が前の方になってしまうので、原則的には6~9枚ぐらいまでが基礎となる幅だと思います。

FW
MF
MF  ○ ○ ○
DF ○ ○ ○ ○

という事で、攻撃的なスタイルのチームを作ろうという場合には、まずは8枚から7枚にするところを目指す訳ですが、8枚から7枚への壁というのは意外と高い。それどころか、逆に守備的なスタイルに寄ってしまうところもある。

但し、1994~96年のリッピの時のユベントスとか、1998年のフランスW杯で優勝した時のフランス代表とか、2010の南アフリカW杯で4位、2011年のコパ・アメリカで優勝、という成績を残しているウルグアイ代表とか、他にもいくつか、バルサスタイルと比べれば実現できているクラブは多い。

そして、基本的には、「4-3」で守るために必要な要素は2つあって、1つには3ボランチの運動量と守備力が高い事、2つには4枚のDF(特にCB)の守備力(対人と空中戦の両方)が高い事、という事ですね。

なぜならば、やはり3列目のところが4枚から3枚に減る事によって、それだけ1人が守らなければならないゾーンが増える、という事と、それでもやはり4枚よりも3枚だと守りきれないのでクロスを上げられる可能性が増えてしまい、それを中央のゴール前で弾き返せる力が必要になってくるから、という事ですね。

だから必然的に守備ブロックの位置が下がってしまうので、攻撃的なスタイルへの一歩でありながらも、そこでは逆転現象が起こってしまう、という事で、「3-4」の守備ブロックを作る形の「3-4-3」をやろうとしたザックジャパンもそうですね。

FW ○  ○  ○
MF
MF  ○ ○ ○
DF ○ ○ ○ ○

しかし、「4-3」で守る形でありながらも、守備ブロックを下げ過ぎないスタイルを実現できていたチームというのが実際にはあって、それがライカールト時代のバルセロナ。つまりは、グアルディオラ時代のバルサが最強となれた1つの要因としては、ライカールトがその下地を作り上げていたからで、ここは結構見落とされている部分ですね。

「4-3」が縦にも横にもコンパクトな守備ブロックを作り、相手の攻撃になった時には、その守備ブロックの「4-3」がそのコンパクトさを堅持したまま、なるべくゆっくりとじっくりとDFラインを下げるように動き、一発でDFラインの狙ってくるような攻撃に対してはオフサイドと個の連携で守る。

パスワークとドリブルで崩してこようとしてきた場合には、その守備ブロック内でのアタック&カバーで対応し、DFラインの選手もなるべく前へ出て相手の攻撃を止める守備を優先する。そして、そこから、左のロナウジーニョとデコを起点とし、中央のエトーと右のジュリへ展開、という攻撃で、ややカウンタースタイル気味ながらも高い攻撃力を発揮していた。

なぜこのライカールト時代のスタイルがグアルディオラ時代のスタイルの下地になったのかと言えば、ライカールト時代のスタイルは相手がリトリート気味に対応してくると苦しくなってしまうところがあって、それはややカウンタースタイル気味のスタイルであったからですが、だからハイプレス&ポゼッションへの変更もしくは強化、という事の必要性が出てきて、しかし、そこへ短期間に移行できた要因には、ライカールトが「4-3」で守れる守備を確立させていたから、という事ですね。

つまり、「4-3」の守備ブロックをそのままもっと前に上げ、しかしそのためにはより強いハイプレスが必要となりますから、グアルディオラはそれができない選手(特にFWとMFの選手)を放出し、それができる選手でチームを作り上げた。それによって「4-3」で守れる守備+ハイプレスが実現できたので、グアルディオラ時代のバルサは最強になった、という事ですね。ところがビラノバ時代になってからは・・・、という事ですね。

ちなみに、メッシをサイドではなく中央に置くゼロトップ的なアイデアも、実はライカールトもロナウジーニョをサイドではなく中央に置くゼロトップ的なシステムを何回かはやっていた事があって、そこもライカールト時代が下地になっていると言えます。

FW    ○
MF ○  ○  ○
MF   ○ ○
DF ○ ○ ○ ○
      ↓
FW    ○
MF ○  ○
MF  ○ ○ ○
DF ○ ○ ○ ○
      ↓
FW    ○
MF   ○ ○
MF  ○ ○ ○
DF ○ ○ ○ ○

次はモウリーニョのレアル・マドリード。「4-2」だけで守る守備が基本なのですが、着目すべきはゼ・マリアとC・ロナウドというサイドの高い位置の選手で、C・ロナウドは偽りのSHであり、その分の守備負担をゼ・マリアが高い運動量と守備力で担っており、実質的には「4-3」の守備であると言えます。

モウリーニョはストレートな「4-3」の形も使いますが、また、後ろが「3-2」で守る3バックの形も使いますが、要するに5枚から7枚の間を守備の枚数のベースとして、そこから相手や試合展開によって変化させている、という事ですね。そして、更には、リトリート気味の守備とハイプレス型の守備と、そこも使い分けている、という事ですね。

右SBには守備的な選手を起用し、左のボランチであるシャビ・アロンソは左SBのカバーに入っている事が多い。グアルディオラのバルサが回転式なら、モウリーニョのレアル・マドリードは左右段差式である、という感じかなと思います。しかし、その違いはあれ、ベースになっているのは、何枚で守るのか、何枚で守れるのか、という事であり、そこが攻撃的なチームを作る上でも重要であると言えると思います。


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【2013/04/19 15:55】 | システム・戦術論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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