グアルディオラ時代のバルサを取り戻すためには、世代交代と戦力補強、サイドの高い位置の機能性(ウイングと書かないのは従来の典型的なウイングとは少し異なるため)、そこがポイントになるのは間違い無いと思うのですが、実はもう1つ大切な事があると思っていて、それは何かと言えば、メッシを活かすチームではなく、メッシが活かすチームになる、という事ですね。どちらも、メッシ依存、メッシ頼み、という意味では変わらないですが、「 all for one one for all 」、一人がみんなのために、みんなが一人のために、そこの、メッシがみんなのために、という部分が、グアルディオラのバルサでは重要なポイントになっていたと個人的には思っています。
記事を読む前に、 サッカー人気blogランキング にほんブログ村 サッカーブログ サッカー FC2 Blog Ranking 上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。 まだメッシが右サイドの高い位置で使われていた時には、それはメッシを活かすための在り方でしたが、しかし、それでは更なる高みを望めないと考えたグアルディオラは、メッシを中央に入れ、メッシを偽りのCFとする在り方を思い付きました。もちろんそれは、そうする事によって、中央に絶大なる起点が作れる、更には、中央を「1-3」の中央寄りにして、そうする事によってハイプレスの威力を高められる、という事を生み出すためでもあったのですが、しかし、そうする事によって生まれたもう1つの効果というのが、メッシがポジションに囚われる事無くプレーする事によって、他の選手を楽にする事ができた、という事ですね。 相手の選手の多くがメッシに大きな注意を払う事によって、バルサの他の選手は大きな注意を払われずにプレーする事ができる。バルサには、危険ではない選手は誰一人としていないのだが、どうしてもメッシがスーパーな選手であるがために、分かっていても、どうしてもメッシ以外の選手への対応が甘くなってしまうところがある。つまりそれが、メッシが活かすチーム、という事であり、グアルディオラ時代のバルサが圧倒的な強さを持ち得た1つの要因だったと思っています。しかし、ビラノバになってからのバルサというのは、メッシを活かすチーム、になってしまった。確かにそうする事でメッシの活躍度は更に上がるが、しかし、チームとしての機能性は落ちてしまう事になる。 グアルディオラもそうする事がありましたし、ビラノバもそうする事がありますが、CFの位置に選手を置いて、メッシをその下に配置する布陣というのは、確かにメッシを活かすためではありますが、しかしそれはメッシ頼みのパワープレーという感じに近くなり、つまりそれはあくまでも1つのオプションであって、恒常的な機能性の高さを生み出す布陣ではないと言えます。グアルディオラ時代の最後、セスクをCFの位置に置いた「3-4-3」をやりましたが、その布陣は攻撃力と引き換えに守備力が犠牲となってしまい、またその布陣で従来の守備力を保とうとすると更に多くの運動量が必要なってしまい、その事がグアルディオラ時代の終焉を告げるチャイムにもなってしまいました。 どのようなチームであっても組織であってもそうですが、もちろん企業であってもそうですが、重要なのは、最も能力の高い人が周囲を活かす在り方である事。ついつい、その逆の発想をしてしまいがちで、最も能力の高い人を活かす在り方であるべき、と考えてしまいがちだと思うのですが、しかしそれだと、他の人はどうあれ、その最も能力の高い人さえ封じてしまえば良い、という事になってしまう。なぜならば、他の10人がメッシを活かすためにプレーしているのであれば、全てはメッシという単点に機能性の比重が集まっている事になるので、その機能性を一人で背負っているメッシだけを封じてしまえば、他の選手がどうあれ機能性を落とさせる事ができるからですね。 しかし、メッシが活かすチームであれば、メッシだけを封じても大きく機能性を落とさせる事はできない。逆にメッシにデコイの役割を果たさせてしまって、他の10人の選手がメッシに機能性の比重を多くしない形での攻撃の機能性を発揮し、それで得点を取られてしまう。ここのイメージはすごく難しくて、でも結局はメッシ依存ではないか、というのは、前述もしたようにそこは変わらないのですが、しかし、メッシが得点やラストパスをしなければ機能しないのか、それとも、メッシはその前の段階でも良くて、得点やラストパスは他の選手であっても機能するのか、例えばそういう事ですね。もっと極端に簡単に言えば、メッシが得点を取らなければダメなチームであるのか、他の10人ないしは9人の選手が得点を取れば良いチームであるのか、その違い、という事。 メッシを活かすチームか。メッシが活かすチームか。そこはとても微妙なバランスになっていて、さじ加減でもあるので難しいところなのですが、しかし、メッシに依存しつつも、実はメッシを活かすチームではなくメッシが活かすチームになる、そこがグアルディオラ時代のバルサを復活させる重要なポイントの1つになっていると思います。そして、ザックジャパンにおいても、多くの選手が口を揃えて、香川がもっと活きるように、というような事を発言していますが、それだとダメだと個人的には思っていて、つまり逆に、香川が他の選手を活かすチームにならなければならない、そうしなければザックジャパンは行き詰ってしまうのではないか、という事も感じています。 このブログは皆様の応援で継続されています。 記事の内容が「興味深い、賛同できる」と思いましたら、 サッカー人気ブログランキング にほんブログ村 サッカーブログ サッカー FC2 Blog Ranking 上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。
|
クライフ、ラウドルップ、ロマーリオ、リヴァウド、ロナウジーニョ
本田は自分が活かす選手になることで成功していると思います。
聖書にはイエスキリストがこう言ったと書かれています。 「だれでもあなた方の間で偉くなりたいと思う者はあなた方の奉仕者でなければならず,だれでもあなた方の間で第一でありたいと思う者はあなた方の奴隷でなければなりません」 バルサはよくできたチームですし、今はタレントを集めるより若手育成、特にスペイン人に力を入れていると思います。 3トップなのでセンターFWにゴールが集中しかねないのは必然。 バルサはポゼッションを高め、 ストイチコフやリネカー、リヴァウドやラーション、アンリといったワールドクラスのアタッカーをサイドに配することで一人に依存することを避けていたと思います。 メッシと香川
「目から鱗」で、かつものすごく合点がいくお話です。
こういうお話、他ではきけませんね。さすがです。 色々と考えてしまいます。 メッシがバルサを生かすあり方、香川がジャパンを生かすあり方・・ 何か、未来が見えた気もします。 |
|
| ホーム |
|