4年間で、できるようになるかどうか、という事は別として、次のW杯までの4年間で日本代表がチャレンジするべき事は、少ないチャンスで決めようとする、ギアチェンジをできるようにする、異なった個性も活かす、という3つの事であると思う。この3つの事は、今までの日本代表が、やろうとしなかった、そうすべきだとは思わなかった、やろうとはしたができないと簡単に諦めてしまった、という3つの事であり、しかしながら、やはりその3つの事ができるようになる必然性は高く、スタイル云々よりも、まずは日本のサッカーが身に付けなければならない3つの事であると思っている。
記事を読む前に、 サッカー人気blogランキング にほんブログ村 サッカーブログ サッカー FC2 Blog Ranking 上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。 【 少ないチャンスで決めようとする。 】 決定力に乏しいから多くのチャンスを作り出さなければならない。それが近年の日本代表の指針の1つだった。しかし、個人的には、この考え方には違和感を抱いてきた。それをやっていたら、いつまで経っても、日本人選手の決定力は上がらないのではないだろうか。世界トップレベルのFWは生まれないのではないだろうか。縦への速さがある攻撃はできないのではないだろうか。数多くのチャンスを作り出そうとすれば、攻撃の人数を増やす、という発想へと繋がり、しかし当然そうすれば、守備の人数は減らす、という事になるから、リスクが多い戦い方をしなければならなくなる。 もちろん、同じ考え方をすれば、優秀なDFを生み出すためには守備に人数をかけた戦い方をするべきではない、という事にはなるが、代表の最大の目標はW杯で優勝する事であり、W杯のような大会でリスクが多い戦い方をするのは困難である(W杯で結果を求めないなら話は別だが)から、それを考えれば、優秀なFWを生み出すためには攻撃に人数をかけた戦い方をするべきではない、優秀なDFを生み出すためには守備に人数をかけた戦い方をするべきではない、どちらを選択するべきか、その答えは決まってくるのではないだろうか。やはり個人的には前者の方であると思っている。 優秀なFWが存在しなければ優秀なDFは生まれない。優秀なDFが存在しなければ優秀なFWは生まれない。鶏が先か卵が先か。答えは鶏が先なのだが、ではFWとDFのどちらを鶏にするべきなのかと言えば、ある一定の安定した結果を出しつつ成長する、という事を考えた場合、FWの方を鶏にするべきだと言える。そしてこれは、FWとDFだけではなく、攻撃的なポジションのMFと守備的なポジションのMF、という関係性においても同じで、日本には攻撃的なポジションのMFに優秀な選手が多いのであるから、彼らには少ない人数で攻める事を要求するべきである、と言える。 【 ギアチェンジをできるようにする。 】 日本のサッカーにある短所の1つはペース(リズム)の単調さ。ハイペースを、毎試合、90分間(あるいは120分間)、絶えず持続できるのであれば、それは長所に変わると言えるが、残念ながらそれはとても困難な事であると言える。それを実現するために、もっとハードワークを、もっと運動量を、という考え方になるのだと思うが、フィジカルコンディションを常に100%で保つ事は無理だと言えるし、相手や環境や状況によっては実現できない場合も少なくない。つまり、そうであるならば、ギアを上げ下げしながら戦えるようにする、という事を目指した方が実用性が高い。 そしてこれは、攻めるべき時には攻める、守るべき時には守る、という事にも通じる。前半で勝負に出て後半は耐えるとか、前半は耐えて後半で勝負に出るとか、ハイペースでプレイする時間を30分とか45分とかに限定(場合によってはもっと短く)させる事によって、よりハイペースの時にはハイペースでプレイできるように、しかしトータルではある一定の運動量を保てるように、という事を目指す。1試合ごとに、運動量が多く戦えた、運動量が多く戦えなかった、という事が起こらないように、あるいは、3~4試合続けたら力尽きないように、という事を考える必要があると思う。 そしてこれは、ハイプレス&ポゼッション、堅守カウンター、どちらの戦い方もできるようにする、という事にも通じる。まずは意図的(能動的)にギアチェンジをできるようにする事によって、意図的ではない(受動的な)状態で、どちらかの戦い方をしなければならない展開に持ち込まれてしまった時に、それでも戦えるようにする。現在の日本の場合には、アジアとの試合、欧州や南米との日本のホームでの試合、そこでは、意図的(能動的)にギアチェンジさせて戦う事にチャレンジする機会を多く得られているはずだと思う。力試しよりも戦い方を身に付けるようにした方が良い。 【 異なった個性も活かす。】 ザックジャパンで言えば、本田、香川、岡崎、長谷部、長友、内田、など、能力と実績を考えた場合には、まずは彼らの個性が最も活かされる戦い方を基本の戦い方にする、という事は当然だったと思う。そしてそれは、ある一定の水準まではできていた、と言えると思う。しかし、その1つの戦い方だけでは、やはり世界の舞台では通用しない。彼らはメッシやノイアーのような世界でも飛び抜けた能力を持つ選手たちではないし、常に彼らがハイパフォーマンスで在り続ける事は困難であるから、他の個性を持つ選手たちを活かした戦い方もできるようにする、という事は必要であると言える。 そしてそれが、オプションやバリエーションという幅を広げる事にも繋がるし、相手や環境や状況によって戦い方を変化させられる柔軟性(臨機応変さ)にも繋がる。選手が何人か代わっても同じ戦い方ができるように、という事が理想のようにも思えるが、それは理想論であるとも思うし、むしろ、幅や柔軟性(臨機応変さ)を失わさせてしまう、という意味では、マイナスになるとも言える。そして、日本人選手にも、高さを武器とするような選手、パワーを武器とするような選手、守備専門で活躍するような選手、というのは存在しているから、そういう選手たちを活用しないのは勿体無い。 競争原理も重要だが、個性の異なる選手たちを競争させるのは正しくない。ハーフナーと柿谷を競争させても有意義ではない。細貝と遠藤を競争させても有意義ではない。香川や岡崎と齋藤を競争させても有意義ではない。また、チームというのは、いくらその選手たちの能力が高くても、同じ個性を持つ選手たちばかりで構成したら、やはり引き出しを少なくしてしまう。そして、引き出しを少なくしてしまったら、ある決まった条件の下でしか勝てなくなる。限界もすぐに訪れてしまう。そういう事を理解できない選手もいると思うが、そういう事を理解させるのも監督の重要な仕事であると思う。 このブログは皆様の応援で継続されています。 記事の内容が「興味深い、賛同できる」と思いましたら、 サッカー人気ブログランキング にほんブログ村 サッカーブログ サッカー FC2 Blog Ranking 上記3ヶ所への応援クリックを宜しくお願い致します。 注意:このブログのエントリー内容を盗用し、少しだけ言葉や内容を変えて自分のブログを書く、という行為はやめてください。また、そういうブログのエントリーを支持したり転載したりする行為も同罪です。
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日本人の特徴なのかどうかはわかりませんが、何か一つの言葉で理想を作り上げ、そうしなければならないという考えにとらわれることに違和感を覚えます。
日本は皆で連動して攻撃することがらしさ→連動することに拘りすぎ、無駄なパスが増える、リスク管理ができない また、決定力が足りないといわれますが、決定力はシュートを打つ前段階にもかなり依存していると思います。キーパーと一対一における決定力と、複雑なパスを経由した難易度の高い状況での決定力は別物だと思います。 その点で、日本代表は複雑な形でのフィニッシュに拘りすぎていたように思います。 さらには、最近の「らしさ」から「なんでもできるように」ということに関しても、それが理想ではあるものの、同じように拘りすぎてしまっては意味がないのではと思います。 代表は時間的制約も厳しいため、すべてを完璧に行うことはできません。 幅の議論は盛んにされてきてはいるものの、前提となるセオリー部分の議論が少ないことが心配です。 そのため、世界に通用する部分、しない部分を見極めた上で優先順位を明確にして積み上げていってほしいと思います。 また、勝負事のセオリーとして、負けないこと、守備から考えるということも徹底してほしいと思います。 ギアチェンジについて
いつも拝見させて頂いております。
2つ目のギアチェンジについてですが ワールドカップ1試合目のコートジボワール戦の後半、遠藤選手が投入されましたが、遠藤選手はまさにギアチェンジをするための投入だったような気がします。 本田選手は1点と取ってからテンションを押さえられなくなってキーパーのボールまで追い回していました。時間と共にコートジボワールのプレスの網にかかり始めてましたし、遠藤選手にはお得意の時間のコントロールをして欲しかったのかなと。 しかし、まさかの遠藤選手もハイテンション!さらにギアが上がってしまった。 中村俊輔選手がマリノスではギアの出し入れをする役目ですが、中盤でボールを奪って2~3人が前に全力で前に走ってもバックパス。高い位置でボールを奪ってチャンス!と思ってもバックパス。味方選手もサポーターもイラつく様な場面もありますが、それが司令塔だという事。 ギアチェンジは司令塔のハートの強さとサポーターと味方選手の絶対的信頼がないと難しいのかなとは思います。 管理人のみ閲覧できます
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