日本サッカーの課題とは何か? そして、時代を逆行してしまった日本代表。
2013年10月15日に行われたベラルーシ戦の戦評(ベラルーシ戦 【 とにかく堅守カウンターサッカーもできるようになるしかない。 】)でも同じようなエントリーの書き方をしたが、ザックジャパンあるいは日本サッカーの課題とは何かと言えば、それは例えば以下に示した部分だと思うので、それをコートジボワール戦を使って示してみたいと思う。もし録画しているようであれば、1つ1つのシーンの時間も記載してあるので、映像で確認しながら読んでもらえれば、よりわかりやすいと思う。ちなみに、●はコートジボワールの選手で、番号は日本の選手、という事になっている。

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【 前半 1:14 】

 ⑱ ⑨
● ● ● ●
     ④
    ● ●    ↑
           ②
  ●  ●  ●
⑤  ⑩  ⑯
     ●

   ⑰。

   22    ⑥

長友のスローインからプレイが再開されたので、コートジボワールは全体的に左サイドへと寄っている。従って、右サイドには広大なスペースが生まれており、長谷部(⑰)がボールを持った瞬間、内田(②)がボールを要求しながら前へと走った、というシーン。ここで長谷部が内田にパスを出していれば大きなチャンスになったと思うのだが、長谷部は森重(⑥)にパスを出してしまう。更には、それでもまだ森重が内田に対する縦パスを素早く出せば同じようなチャンスを作れたと思うのだが、森重にパスが渡ると内田は前に走るのをやめて戻ってしまい、これで縦へ速く攻められるチャンスを逃してしまう。


【 前半 1:52 】

      ●  ●
 ● ●        ⑨
⑤ ⑩。⑱
 ●
    ④ ●

  ● ●
       ⑯

  ⑰

再び長友のスローインからで、大迫(⑱)がポストプレイをして香川(⑩)にボールが渡ったシーン。岡崎(⑨)がボールを要求しながらゴール前へと走ろうとしている。ここで香川が岡崎にパスを出していれば大きなチャンスになったと思うのだが、香川は長友(⑤)へのパスを選択してボールを取られてしまう。そして、そこからカウンターを受けてしまう事になる。


【 前半 5:20 】

  ● ● ● ●
⑤    ⑱   ⑨

    ⑩。●
   ●
         ④   ②
  ●  ●

          ●

長谷部からの楔のパスを香川(⑩)が相手のDFラインとMFラインの間で受け、ドリブルでバイタルエリアの中央へと入ったシーン。本田(④)がフリーで、本田の前には大きなスペースが生まれており、その本田の前のスペースへとパスを出せば大きなチャンスになったと思うのだが、香川は右下の位置にいる本田へとパスを出してしまい、前へと動いた本田の背後へとボールが行ってしまって、戻ってきたコートジボワールの選手にボールを奪われてしまう。更には、このシーンでは内田(②)もフリーになっており、本田を飛ばして岡崎(⑨)の背後のスペースへとパスを出して内田を、という選択肢もあった。


【 前半 26:03 】

 ●   ⑱ ●
            ●
⑤。  ●
      ④   ⑨
        ●
  ●
   ⑩
   ●

コートジボワールのスローインから、香川(⑩)がボールを奪って長友(⑤)にパスし、ボールを持った長友がルックアップした瞬間のシーン。左サイドの縦位置にいた大迫(⑱)が中央方向へと走ったので長友の右上のエリアにはスペースが生まれているし、そもそも1対1となっていたので、長友が縦にでも右上方向にでもドリブルで仕掛けていけばチャンスになったかもしれないのだが、この位置から岡崎(⑨)へのパスを選択してボールを奪われてしまう。


【 前半 26:32 】

     ●⑱ ●
           ●

 ●
        ●     ⑨

⑤。●         ④
    ⑩

前述のシーンの続きで、カウンターを受けてしまった後、右サイドから繋いで香川から長友にボールが渡ったシーン。長友(⑤)の右上、香川(⑩)の真上、そこに広大なスペースが生まれている。従って、長友にパスを出した香川が、そのスペースへと動いて、長友とのワンツーのようなプレイをしていれば、というシーンだったと思うのだが、香川は長友の後ろ方向へと動いてしまい、相手に寄せられてパスの出し所を失った長友は縦へとドリブル。1対2という状況になってボールを奪われてしまう。


【 前半 33:31 】

  ●  ● ⑱●  ●

             ⑨
         ● ④

       ●    ●  ②

⑤        ⑯。
  ●  ●  ⑩

   ⑰

香川(⑩)が中央でボールを受け、山口(⑯)へとパスし、山口がどこへパスを出すのか、というシーン。長友の右上のゾーンに広大なスペースが生まれている。左に少し切り返せば、山口は簡単にそのスペースへとパスを出せるシーンだったが、山口が選択したのは大迫(⑱)へのパスで、そこでボールを奪われてしまう。更に言えば、山口がボールを持った時に誰も動かず、右上や前方にある広大なスペースが見えているはずの長友(⑤)と長谷部(⑰)も止まっている。


【 前半 39:23 】

  ●  ●⑱ ●  ●
⑤            ⑨
    ⑩●

   ●
  ●④        ●
        ● ⑯
⑰              ②
       ●
    22。    ⑥

吉田(22)がボールを持ってルックアップしたシーン。山口(⑯)の前方、岡崎(⑨)の左下、そこにスペースが生まれている。そして、吉田からそのスペースへのパスコースも完全に生まれている。しかし、岡崎は上記の位置でボールを要求し、山口は完全に後ろ(自陣ゴール方向)を向いてしまっている。従って、大迫(⑱)、香川(⑩)、本田(④)、へはパスを出せない(マークされているので)吉田は、左サイドの高い位置にいる長友へのパス(本田をケアしている相手の2人の選手の間を通した)を選択。そして、相手の右SBにあっさりとインターセプトされてしまう。


【 後半 23:39 】

    ● ● ● ●⑨
     ⑬  ④
⑤●  ● ●  ●     ②
   ⑩

  ⑦●  ⑯。
      ●


     22   ⑥

ビルドアップから、30秒間ぐらい日本がポゼッションしてボールを回し、大久保(⑬)→香川(⑩)→遠藤(⑦)→山口(⑯)、とボールが繋がって、山口がルックアップしたシーン。内田(②)がフリーになっており、また、森重(⑥)が上がればパスをフリーで受けられるスペースも生まれている。しかし、山口は本田(④)へのパスを選択し、そこでボールを奪われてしまう。


【 時代を逆行してしまった日本代表。 】

という事で、もう2つか3つぐらい、失点したシーンであるとか、書きたいシーンはあったのだが、とにかく何が言いたいのかと言えば、全然スペースを使えていない、重要なところでパスの選択肢やプレイの選択肢を間違えている事が多い、という事。結局、それが、カウンター攻撃を上手くできない、危険なカウンター攻撃を受けてしまう事が多い、という事の原因にもなっていて、また、なるべく競り合いをしない事を前提としたパスサッカーをしたいのであれば、パス&ムーブ、つまりムーブがパスとセットになっていなければならず、という事は、スペースを作り、スペースを活かす、という事を徹底的にやるのが基礎になると思うのだが、なぜか日本の選手はその能力が低い。

フリーや1対1になっている選手が相手に囲まれている味方選手へとパスを出したり(もしそこで受け手の選手がボールを奪われなかったとしても、囲まれているので結局はバックパスをするしかなく意味が無かったりする)、そこのスペースに上がってくれば(もしくは下がってくれば)チャンスになるというシーンで誰もそうしなかったり、遠くでフリーになっている選手がいて更にそこへのパスコースも生まれているのに近くの味方選手にパスしてボールを奪われてしまったり(あるいは攻撃のスピードを遅くしてしまったり)、そういう、スペースを作り、スペースを活かす、というサッカーをしないのであれば、逆に高い個の能力(技術や身体能力)が必要になってくるのであって、やろうとしている事とやっている事が反対方向を向いてしまっている。

かつて、まだゾーンディフェンスやブロックを作る守備が主流ではなかった時代では、1つの局面に人数をかける事で数的優位を作り、それでそこをショートパスで突破していく、あるいは、そうする事でボールを奪われてしまってもすぐにボールを奪い返せる、という事が個の力で劣るチームの必勝戦術になっていた時代もあったが、今はもう、1つの局面に人数をかければ相手もそうしてくるし、そこからピッチの横幅を広く使って縦に速く攻撃する、という戦い方が主流になっているから、1つの局面に人数をかける事で数的優位を作り、という戦い方は個の力で劣るチームの必勝戦術ではなくなっている。今はそれをやったら簡単にカウンターの餌食となってしまう。

だから、横幅を5枚ではなく4枚で守るにはアルゼンチンのように個が1対1の守備力に強くなくてはならないので、南アフリカW杯後ぐらいからは「4-5(3ボランチ)ー1」を使うチームが増えたり、ブラジルW杯では5バックを使うチームが増えたり、という事にもなるし、そして、攻撃に関しては、ドイツのようにパス&ムーブで、アルゼンチンやオランダのようにドリブルで、スペースを作り、スペースを活かす、という事になってくるわけで、南アフリカW杯の時の日本代表は最先端に手をかけようとしていたのに、ブラジルW杯の時の日本代表は10年から15年ぐらい時代を逆行してしまった、と言う事もできる。果たしてそこに選手などが気が付いているかどうか・・・。





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【2014/07/28 11:45】 | ザックジャパン考察 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
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コメント
いつも楽しみに拝見させて頂いております。
スペースを使えなかった日本代表。私は今大会は皆冷静でいられなかったのもスペースを使えなかった大きな理由と思います。
精神的な極度の緊張が判断力と視野を奪っていったのではないでしょうか?

特に初戦で得点したことで司令塔が我を失ってキーパーまでボールを追い回してガス欠したのが残念でなりません。
最低でも司令塔は冷静にスペースを見つけゲームをコントロールして欲しかった。

そうなると今こそアンカー内田説がしっくりきます。周りの空気に飲まれない超マイペース。サッカー偏差値の高さ。和製ラームになれるのでは?彼を中心に四年後目指しても良い気がします。

ちなみにですが、最近のディフェンス力の向上、体のサイズを考えると酒井(宏)は足元の上手い今風なセンターバックになりそうな気がします。
【2014/08/01 13:10】 URL | mimio #-[ 編集] | page top↑
自分たちのサッカーを定め継続するというような発想も時代を逆行していると感じます。
現代よりも情報を手に入れるのが難しく、得点が多く入っていた時代にはそのような発想も有効だったかもしれません。
しかし、現代においてはいかに他から学び、柔軟にチームをつくり上げていくかが重要になってきています。
ドイツは10年間継続したことが結果をもたらしたのではなく、「らしさ」に拘ることをやめ、他から学ぶことを始めたことが結果をもたらしたのだと思います。
その考え方が表れている点として、育成年代では特に、決まったスタイルに染まらないような指導をしているとききます。
選手寿命が短い中で、4年に一度のワールドカップ。ビッグクラブに所属はしてはいるものの世界との差を感じずにはいられない現実。そういったことが、現実から目を背け、何か日本の実力を示すために一発逆転を狙いに行くかのような発想につながっているように感じてしまいます。
ブラジル大会の結果を受けて、今度こそスタートラインにたち、正しい方向へ継続していって欲しいと思います。
【2014/07/29 10:11】 URL | #-[ 編集] | page top↑
なるほど先の先に行こうとしてたら
今の最先端はポゼッション(パス&ムーブ)と批判されたので最先端を目指した。
あるいは自分達主導のサッカーに転換しようとした結果こうなったと・・・

第二次岡田監督のときのアジア最終予選でも同じようなことありましたね。

接近 連続 展開の三段階のはずが展開しなかったり、出来なかったり、遅かったりした記憶があります。

最後にセオリーについて記事を書いてくださりありがとうございます。
まずセオリーを知るその上で実践し、経験を積むと大変勉強になりました。
【2014/07/29 02:52】 URL | 蒼龍 #-[ 編集] | page top↑
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