ヴィッセル神戸 vs 鹿島アントラーズ 第4節
不調の両チーム。それでも神戸は第3節で横浜Fマリノスに4−1と快勝した試合があるのでまだ良いが、鹿島は勝星無しと重症だ。この試合も結局1−1の引分け。鹿島はこれで2分2敗。長い長いトンネルに入ってしまったようだ。

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試合分析

どちらも勝ちたいという気迫が伝わってきて、前半は一進一退、互角の試合展開だったが、先制点を決めたのはヴィッセル神戸だった。新井場がPA内で神戸のポッティを倒しPK。それを大久保が決めて1−0とリードした。そのまま前半は終了するかと思われたが、終了間際に鹿島のファボンが、左右は逆だが、ロベルト・カルロスばりのミラクル弾丸FKを決めて1−1と追い着いて前半を終了した。
後半、ファボンのスーパーFKで鹿島が勢いに乗り攻勢に出るかと思われたが、神戸も粘り強い守備でゴールを許さず、カウンターから鹿島のゴールを何度も脅かした。後半20分過ぎからは、どちらも疲労の色が濃くなったが、そうなると個人技で勝る鹿島が試合を支配して攻撃する時間がほとんどとなった。しかし、シュートが枠に飛ばず、結局最後まで神戸のゴールマウスをこじ開けることはできなかった。神戸もカウンター攻撃で得点を狙ったが攻撃陣の連携が悪く得点を奪うまでには至らなかった。
結局、榎本と曽我畑のスーパーセーブもあったが、どちらも決定力不足で1−1のまま引分けの試合で終えた。鹿島にも神戸にも勝つチャンスがあっただけに、どちらも勝点2を逃した試合だったと言えそうだ。

鹿島アントラーズ・分析

「4−2−2−2」で、曽我畑、岩政、ファボン、新井場、内田、中後、青木、ダニ−ロ、本山、マルキーニョス、柳沢、というスタメン。鹿島の方は問題が山積だ。

2トップ+2SH

柳沢はサイドに流れ、マルキーニョスは中盤に下がるので、ゴール前に誰もいない。そこに中盤SHのダニーロと本山が入っていった時には決定的なチャンスとなっていたが、この2人に決定力が無かったのでゴールは遠かった。ブラジル式のスタイルで、前線4人はポジションを固定せず流動的に自由に動き、ジーコジャパンのような感じだったが、やはりそれを機能させるには個人能力が物足りない。神戸が数的優位を作って守備をしてきたので、2対1や1対1の状況を個人技で突破するか、精度の高いパスを通さなければ相手の守備を崩すのは難しい。「ダニーロ=司令塔」「本山=ドリブル突破&シャドウストライカー」「柳沢=ポストプレー&チャンスメイク」「マルキーニョス=ストライカー」と明確に役割分担した方が機能するように思う。

ダブルボランチ+4DF

まずダブルボランチの中後と青木の顔が見えない。存在するのかしないのか存在感がない。もっと攻守の切り替えを明確にして攻守に顔を出さないと攻守に厚みが出ない。中途半端が一番良くない。4DFは、ファボンの強さと内田の動きの良さは目立ったが、新井場と岩政は機能性が低い。ファボンと岩政のセンターバックだと前には強いが裏に弱い。どちらかがカバーリングを意識してプレーするか、他の選手を起用するかして関係性を改善する必要があると思う。新井場は攻守に効果的な動きができていない。センタリングが上げられないし、守備の脆さも目立つ。

この試合で良かったのはGK曽我畑だけ。そして、途中交代で入った興梠だけ。これだと先はかなり厳しい。野沢と田代が怪我で離脱したのは確かに大きいが、だからと言って戦力不足とは言えない。この試合では監督まで退席になり、チームの不調をさらに印象付けるだけとなった。

選手評価(10点満点)

マル:4点:もっとストライカー的に!
柳沢:4点:シュートが無いよ!
本山:4点:ドリブラー本山は消えたのか?
ダニ:4点:右サイドならまだマシだが・・・。
青木:3点:ピッチに存在しない。
中後:3点:役割はどっち?
新井:2点:・・・・。
内田:5点:前が悪いので効果的な攻撃参加できない。
ファ:6点:素晴らしいFK。強さもある。
岩政:4点:ファボンと役割が重なる。
曽我:7点:好セーブで死守。
興梠:6点:本山か柳沢の代わりにスタメン出場を望む。
増田:4点:パフォーマンスが低調。休息が必要か?

ヴィッセル神戸・分析

「4−4−2」もしくは「4−5−1」で、榎本、トーメ、北本、内山、茂木、田中、ポッティ、大久保、パク、近藤、レアンドロ、というスタメン。注目はやはり左SHに起用されている大久保嘉人だが、良い部分と悪い部分がハッキリしていた。左サイドでボールキープできパスが出せるので攻撃の起点となれること、そして、守備意識が高く効果的な守備ができていたこと、この2つは良い部分。しかし、ボールを受ける動きが少ないこと、ドリブルでのチャレンジが少ないこと、この2つはMFになった弊害が出ていたように思う。左SHでの起用もあまり有効ではないと思う。大久保は縦へのドリブル突破と得点感覚が武器の選手なので、起用するならばトップ下か右サイドが良い。左SHで起用すると、まるで中村俊輔のようなプレーぶりである。大久保のMFというイメージがそうだからなのかわかりませんが、それだと大久保を起用する意味が無くなってしまう。中盤で起用することは問題無いどころかベストだと思うが、それによってプレースタイルを変えてしまっては意味がない。立ってボールが来るのを待っていないで、能動的にボールを貰いに行き、ガンガンドリブルで仕掛ける、そういうプレーが必要だ。そして、オシムジャパンに選ばれたいと思うなら、もっと運動量とフリーランニングを増やさないと難しいだろうと思う。
全体としては、やはり個人能力の物足りなさが目立つ。それを全体でカバーしているので守備的になるのは仕方ないところだが、2トップがもう少し攻撃の起点とり、決定力があれば、カウンターも威力が増すように思う。FWの補強が必要かもしれない。

選手評価(10点満点)

近藤:5点:悪くないが・・・。
レア:5点:どのようなタイプの選手なのか良く判らず。
大久:5点:MFになっても大久保らしいプレーを望む。
パク:4点:形が無い。
田中:5点:良い抜け出しが1回あったが・・・。
ポッ:5点:ロングボールでゲームを組み立てたい。
内山:4点:もう少し大久保と絡みたい。
茂木:5点:元FWなので攻撃力を活かしたい。
北本:6点:動き良し。
トー:6点:強さがある。
榎本:7点:守備を安定させ、好セーブで牽引。
遠藤:6点:バランサーとして機能していた。
岸田:3点:プレーが雑。

試合後記

まあ、とにかく日本人選手のシュートは枠に飛ばない。近藤、大久保、本山、どうして枠にボールを飛ばせないのだろうか? ゴールマウスはそんなに小さくないのに・・・。好セーブで防がれたとは言え、マルキーニョス、ダニ−ロ、レアンドロ、のシュートが枠を捉えているのとはかなり対照的だ。それでいてシュート数も少ないのだから、日本人選手が得点力不足なのは当たり前と言えば当たり前。「型・さりげなさ・ミート・コース」こちらの記事に記したことをもっと高めてほしいと思う。

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【2007/03/31 22:28】 | J1リーグ試合分析07 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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