ザックジャパンで思い出してもらいたい6つの試合。そこに重要な鍵がある。

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アルゼンチン戦 2010年10月8日 「1-0」 日本代表勝利

まずはこのザックジャパンの初戦。実際には、南アフリカW杯の後の試合としては、その前にパラグアイ戦(「1-0」日本勝利)とグアテマラ戦(「2-1」日本勝利)があったのだが、ザッケローニが指揮を執ったのは、その後のアルゼンチン戦からだったので、実質的には、そのアルゼンチン戦がザックジャパンの初戦、という事になる。そして、個人的には、このアルゼンチン戦のインパクトがとても強く残っていて、その理由は、ホームでの親善試合ではあったが、アルゼンチンに勝利した、という結果にあるもあるのだが、それだけではなく、その内容が素晴らしかったから、という事が大きかった。





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日本は「4-4-1-1」あるいは「4-4-2」で戦ったのだが、とにかく選手間のバランスとコンパクト性が良く、縦は3ラインをコンパクトにして、横もPA横幅内ぐらいにコンパクトにして、そうする事で中盤の中央にはスペースを絶対作らないようにして、相手の攻撃をサイドへと追いやる。そして、サイドへ追いやった後は、PA内には人もボールも絶対入れないという守備をする。更には、そういうブロックを作る守備を基礎として、そこに前線からのプレスも加え、相手のDFラインやボランチからのパスの供給を止める。そういう事が完璧にできていた試合だった。

攻撃についても、縦に速い攻撃ができていて、前の2枚のポストプレイとボールキープから後ろが攻撃参加するような、縦への意識が強い、最もシンプルな速攻の形、という事ができていて、更には、どのような状況でもそれをやるという縦ポン攻撃が主ではなく、それが無理そうだという時には、中盤でパスを回して一度サイドへ展開する、という事もできていた試合だった。個人的には、今でもこの試合が、ザックジャパンのベスト試合だったと思っている。しかし、この時はまだ、南アフリカW杯の時の良さが残りつつ、そこにザックが持ち込んだサッカーが上積みされたから、という事だったのだが、その後は、アジアでの戦いが主戦場になるにおいて、攻撃力で押していける、必要になるのはカウンターサッカーではなくポゼッションサッカー、という状況が3年間ぐらい続く事になるので、その間に南アフリカW杯の時の良さは消えてしまい、そういうサッカーでアジアでは強さを誇ったので、もう、このアルゼンチン戦のような戦い方には戻れなかった。


フランス戦 2012年10月12日 「1-0」 日本代表勝利
ブラジル戦 2012年10月16日 「0-4」 ブラジル代表勝利

そして、次がこのフランス戦とブラジル戦。この2つの試合は、結果もそうだが、戦い方、試合展開、内容が対照的で、そこがとても興味深かった。フランス戦は、日本は真っ向勝負、つまりは、ポゼッションサッカーで戦おうとしたのだが、圧倒的に力負けして、そういう戦い方はできず、ずっと押し込まれる展開の試合になった。しかし、運の良さもあったが、失点せずに粘って戦い続け、後半43分、フランスのCKから日本がカウンター、今野のロングドリブルから最後は香川が決めて勝利、という試合だった。

一方、ブラジル戦というのは、ブラジルは日本が守備的に戦ってくると思い、最初はギアを上げて試合に入ってきたのだが、日本が守備的に戦ってこない、ポゼッション&ハイプレスで戦おうとしている、と判断してからは、それならば、日本を前に誘い込んでカウンター攻撃、という戦い方をすれば良い、という事で、日本は大敗という結果になった。そして、この時に、自分たちのサッカーはできた、ブラジル相手に得点までもう少しのところまでは攻める事ができた、という言葉が相次いだ、という事もポイント。


イタリア戦 2013年6月19日 「3-4」 イタリア代表勝利

次はコンフェデレーションズカップのイタリア戦。第1戦目のブラジル戦は守備的に戦ったがスコア「0-3」で負けた、という事を受けて、それならば第2戦目のイタリア戦は、やはり自分たちのサッカーで戦おう、という事になり、それで確かに3点は奪ったが、4失点して負けた、2点先に奪ってからの逆転負け、という結果になった。但し、それでも、やはりこの試合で、自分たちのサッカーをした方が、日本はポゼッションサッカーをした方が良いのではないか、という声が強くなったのだが、実のところは違う。

第1戦目のブラジル戦というのは、アジア最終予選の第7戦目のオーストラリア戦が6月4日にあり、それでW杯出場を決めていた、それから、アジア最終予選の第8戦目のイラク戦が6月11日にあり、もうその試合は消化試合だったし、2012年10月のフランス戦とブラジル戦からは8ヶ月が経ち、その間の主戦場はアジアだったので、全体的にギアが、あるいは、アジア外の強豪国と戦う感覚が落ちてしまっていて、それが大敗の大きな原因だった。また、結果はスコア「0-3」で完敗のようだったのだが、実際には決定機も3回ぐらいは作っていて、戦い方、という部分での悪さは無かったと言える。

従って、第2戦目のイタリア戦というのは、第1戦目のブラジル戦の大敗で選手たちの目が覚めてギアが上がった、あるいは、第1戦目のブラジル戦を経てアジア外の強豪国と戦う感覚が上がった、そして更に、この時のイタリアというのは選手たちのフィジカル・コンディションがとても悪く、また、最初は明らかに日本をなめていたので、それが接戦になった理由だった。それから、この試合で本当に注目すべきところは、3得点奪ったが4失点した、2点先に奪ったのに逆転負けした、という事であり、そこがポイント。

スコア「2-0」とリードした時点では、日本には勝利の可能性が大きくあった。イタリアは明らかに焦っていたし、また、かなりイライラし始めてもいた。ところが、日本はそれに対して、少なくとも前半はスコア「2-0」の状態で終えるようにしよう、という事はせず、前半の内にイタリアに1点を返させてしまった。また、スコアが「3-3」の同点となった時点で、日本には試合を引き分けで終わらせられる可能性が大きくあった。なぜならば、スコアが「3-3」の同点となった時点で、イタリアは引き分けでも良しとするような戦い方に切り替えていたからで、まさにその時のイタリアはカテナチオを発動させていた。ところが、攻め続けられているのだからまだ得点は取れる、ここで勝点3を得られればグループステージ突破という事に大きな可能性を得られる、そういう甘い誘惑に負けてしまった日本は勝点1すら得られないという結果にしてしまった。


オランダ戦 2013年11月16日 「2-2」 引き分け
ベルギー戦 2013年11月19日 「3-2」 日本代表勝利

最後はこの2試合。おそらく、このオランダ戦とベルギー戦の2試合の結果、特にベルギーに勝った、という結果が、ザックジャパンを自分たちのサッカーに突き進ませる決定打になったと思うのだが、実際には、内容を見ると実は違う。オランダ戦というのは、前半は悪かったのだが、後半は良くなった。なぜかと言えば、前半の終了間際に1点を返した、後半からは香川が入った事で中盤で相手を上回れるようになった、後半からは遠藤が入った事でピッチを広く使えるようになった、後半からはデ・ヨングがいなくなった、オランダの若い守備陣が日本のハイプレスに負けた、という5つの事があったから。

ではベルギー戦はどうだったのか? フィジカルコンディションやパフォーマンスの良い選手が増えた、左からも右からも攻められるようになった、長い縦パスやサイドチェンジも使うようになった、ザックの選手起用が冴えた、という4つの事がポイントで、オランダ戦では遠藤が長い縦パスやサイドチェンジを繰り出して攻撃を活性化させていたが、ベルギー戦は長谷部と山口も長い縦パスやサイドチェンジを使っていた。足元へのパスだけに拘らず時には裏へパスを出す。ショートパスだけに固執せず長い縦パスやサイドチェンジも使う。そうする事によって細かいパスワークもより効果的になった。

つまり、結局はザックジャパンでも、選手のフィジカルコンディションやパフォーマンスが良い状態=選手の個の力が高い状態、それと、ショートパスだけに固執せず長い縦パスやサイドチェンジも使う、という事は攻撃を機能させる大きなポイントになっていた、という事が重要。という事で、選手にもメディアにもファンにも、ブラジルW杯の試合もそうだが、前述した6つの試合も思い出してもらって、または、そこにあった要素も正しく認識してもらって、ではハリルジャパンはどうなのか? という事を判断してもらいたい。そうすれば、なにが重要な事なのか、という事が見えてくると思う。





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