ハリルホジッチの解任を支持しない理由。
■ ハリルホジッチの解任に思う。成長を諦めてしまった事に失望する。

結局は最後の最後に、元に戻る事を選んでしまった、という事かなと思う。Jリーグではもう成長できないと感じ、海外のリーグにチャレンジしたが、あまり良い結果が出せず、自分がやりたいサッカーとは違った、または、自分が得意とするようなサッカーではなかった、と言ってJリーグに戻って来る。そんな感じなのかなと思う。正直、ガッカリしてしまうが、諦めてしまったものは仕方ないし、他の(次の世代の)選手たちに期待する事にして、今はもっと個の力が高い選手たちが出て来るまで待ちたいと思う。

個人的には、ハリルホジッチがW杯でどのような采配を揮うのか、とても楽しみにしていたので、すごく残念に思っている。ハリルホジッチの真価はW杯での試合に有り。と、ハリルホジッチの就任当初から思ってきたが、一方では、その頃の記事でも書いたと思うが、ハリルホジッチのサッカーに拒否反応を起こす人たち(選手も含む)は少なからずいると思うから、主戦場がアジア外へ移った時に、つまりは、結果が出なくなるまで待って、そういう人たちが批判を強めるだろう、という事も容易に想像できていた。

もちろん、選手選考や選手の起用法など、ハリルホジッチを全面的に支持できたわけではない。しかし、結局は、そういう部分についても、ハリルホジッチがミスを認めた事もあったし、7割なり8割ぐらいは、支持できる選手選考や選手の起用法に修正されてきたので、マリ戦とウクライナ戦というのは、あくまでも親善試合、テストマッチであったから、それを経て、W杯までには、また修正されるだろうと個人的には思っていた。しかし、残念ながら、そう思えた人というのは、かなり少なかったのかなと感じる。

あくまでも個人的には、ブラジルW杯でやったサッカーとは違うサッカーで挑むロシアW杯、というのを見てみたかったし、そのためには、そういうサッカーに反対する選手たちというのは、誰であっても選外にして良い、選んでも主力にしなくて良い、とも考えていたぐらいなので、最後まで徹底してやりきってもらいたかった。何事も最後までやりきらないと、良い悪いの判断ができない。中途半端が最も良くないと思う。これでまた自分たちのサッカーで惨敗したら、それこそ、完全に日本は道を見失ってしまう。

ポゼッションサッカーでは勝てない。カウンターサッカーはできない、やりたくない。ではどうしたら良いのだろうか? ポゼッションサッカーは4年間やりきった。実際には、南アフリカW杯直前までの岡田ジャパンもポゼッションサッカーであったから、7年から8年ぐらいはポゼッションサッカーをやってきた。それで日本代表は強くなったのだろうか? カウンターサッカーができないチームのポゼッションサッカーは相手にとって最も戦い易い。個の力が低いポゼッションサッカーならば尚更そうだと言える。

トライアル&エラー。ビルド&スクラップ。それが成長や完成度の高いものを作るための鉄則だと思う。今回のハリルホジッチの解任は、トライアル&エラーを許さない、そして、ビルド&スクラップも許さない、という悪い判断だったと思う。そもそもとして、日本のサッカーには、失敗にネガティブにならずトライアル&エラーを続ける、1つの戦い方に拘らずビルド&スクラップで完成度を高める、という思考が大きく欠けている。従って、個人的には、今回の解任は支持しない。成長の糧にならない選択だった。




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■ 大きな裏切り行為以外の何物でもない。手柄の横取りか責任逃れか。卑怯者は去るべし。

何度も書いてきたが、アギーレやハリルホジッチというのは、意図的な、反ポゼッションサッカーをやる監督の招聘であり、堅守カウンターの戦い方を日本代表に落とし込ませるための招聘だったわけで、それから、もう1つには、W杯という舞台で力を発揮できる、つまりは、W杯で既に実績のある監督を、という事も、アギーレとハリルホジッチを招聘した理由だったはず。という事は、今回の解任というのは、その2つの招聘理由を覆した、そうしてくれと頼んでおいて、日本側が裏切った、という事になってしまう。

短所を補おうとする事は、長所を活かそうとする事よりも、もっと時間が必要になる。しかし、長所を活かそうとするだけのサッカーでは勝てないから、あるいは、その長所をより活かすためには、短所を補う必要もあるから、難しい、という事はわかっていても、今回はそこに取り組みましょう、という事であったはず。もちろん、当然、そうであったとしても、W杯への出場権を逃してしまう、という事だけは許されないと思うから、その可能性が大きくなってしまった場合には解任する、という事だけはあったと思う。

しかし、そこは乗り越えたので、後はW杯へ向けての準備をするだけと。ところが、W杯への出場を決めてからW杯へ至るまで、その間の準備というのが、特に日本の場合には難しいところがある。主戦場がアジアからアジア外へ移った時に、個の力の足りなさが大きく露呈する。海外組の選手たちでも、世界のトップレベルからは1つ2つ個の力が落ちるし、大概の国内組の選手たちは、アジアで互角かそれ以下のレベルの個の力しかない。そうなってくると、戦い方は一択しかないのだが、日本の選手はそれが苦手である。

というジレンマに嵌まり込む難しさが日本にはある。しかし、今回の場合は、それでもブレずに堅守カウンターで、という事をコンセプトにしていたはずで、3月のマリ戦とウクライナ戦も、ハリルホジッチはそのつもりで選手をテストしていたはずだが、急転直下、日本サッカー協会がそれを裏切った。筋を通せば、選手たちが不満を抱いた場合には、今回はこういうコンセプトでW杯を戦うから、と選手たちを説得、納得させなければならないのが日本サッカー協会の立場であり、そうしなかった事は裏切りでしかない。

更に言えば、それでも不満を持つ選手たちがいたら、そういう選手たちは外しても良い、そうやって一致団結して戦えるチームにしよう、とハリルホジッチを支持するのがサッカー協会の立場であったはず。なぜならば、その理由は冒頭に書いた通り。従って、どのような言い訳をしても、日本がハリルホジッチを解任した事は、大きな裏切り行為以外の何物でもない。ロシアW杯まで二ヶ月。日本代表は目先の結果よりも大切な物を捨てた。成長よりも偽りの強さを選んだ。手柄の横取りか責任逃れか。卑怯者は去るべし。


■ ハリルホジッチを解任すべき理由もタイミングも無かった。

ハリルホジッチの解任には賛成だが、タイミングは悪かった、の意味がわからない。そもそも、ハリルホジッチを解任すべきタイミングなど、一度も無かったと思う。W杯アジア2次予選の初戦のシンガポール戦で引き分けた時? W杯アジア最終予選の初戦のUAE戦で負けた時? そんなタイミングで解任するぐらい信頼してなかったのなら、その監督には最初からやってもらわない方が良い。親善試合のハイチ戦で引き分けた時? 8月31日のオーストラリア戦で快勝してW杯予選を突破した監督を、10月10日のハイチ戦の引き分けで解任するとか、どう考えてもおかしい。理不尽でしかない。

親善試合のベルギー戦で負けた時? この試合、ハリルジャパンはスコア「0-1」で負けたが、内容的には、ベルギー相手に組織的には上手く守れていて、やられた原因は個の力の部分にあったのだから、なぜそれで監督を解任するのか。E-1サッカー選手権で韓国にスコア「1-4」で負けた時? その時にハリルホジッチが、韓国の方が強い、と発言したから? 当然、W杯では主力となるであろう海外組が不在の状況で、槙野もいなかった状況で、位置付けは親善試合に限りなく近い、E-1サッカー選手権の試合で、相手が韓国だったからと、そんな特殊な感情的理由でハリルホジッチを解任?

マリ戦で引き分け、ウクライナ戦でスコア「1-2」で負けたから解任? 岡田ジャパンは、2010年2月2日のベネズエラ戦でスコア「0-0」の引き分け、2010年2月6日の中国戦(東アジア選手権)でもスコア「0-0」の引き分け、そして、次の香港戦には勝利したが、2010年の韓国戦(東アジア選手権)ではスコア「1-3」で敗戦。また、次のバーレーン戦(アジアカップ最終予選)には勝利したが、2010年4月7日のセルビア戦、2010年5月24日の韓国戦、2010年5月30日のイングランド戦、2010年6月4日のコートジボワール戦、全ての試合で負けている。

それでも解任されなかったのに、なぜハリルホジッチは解任される? 内容が悪かったから? W杯で勝てる可能性を少しも感じなかったから? ワクワクしない楽しくないサッカーだったから? どう考えても、2010年の時の岡田ジャパンの方がそうだった。そもそもとして、マリ戦は悪かったと思うが、ウクライナ戦は、内容的には悪くなかった。一定の手応えが得られた試合だった。仮想セネガルやポーランドの戦い方が見えなかったから? いやいや、当然、それを本番前に披露するはずがない。手の内を明かしてどうするのか。この時期にもなって選手を固定せず組織力を高めなかったから?

香川と吉田と酒井宏樹は怪我。清武と遠藤航も怪我。浅野と井手口はクラブで出場機会を失っている。そもそも、組織力(連携力)という部分では高かったザックジャパンは惨敗したわけであり、やはり、個の力の高さであったり、その時のフィジカル・コンディションやパフォーマンスの高さであったり、という事も重要であると学んだわけで、そこはもう忘れてしまったのだろうか? 更に言えば、デュエルを重視する事は、イコール、フィジカル重視、という事ではない。そうであるならば、柏木や大島が筆頭だが、そういう選手たちを使うはずがない。そして、パスサッカーも全く否定していない。

1対1の強さを求めるのは当然の事。1対1の強さを求めたからと言って、個で守れ、という事であるはずがない。複数で対応するにしても、個としての強さがなかったら、そこに強さなど生まれない。実際、マリ戦とウクライナ戦では、複数で対応しても止められない、ボールを奪いきれない、というシーンが多かった。ベルギー戦の失点シーンも、まさにそうだった。そして、ポゼッションサッカーは否定したが、むしろ、パスサッカーは肯定していたと思う。あくまでも、後ろでモタモタするな、カウンターのチャンスは逃すな、という事であって、それは、全くもってパスサッカーの否定ではない。

相手がリトリートした時の攻撃のアイデアが無い、という事も言われていたと思うが、そうなった時のための人選もあったと思うし、そもそもとして、ダイアゴナルなパスをゴール前へ入れろ、PA内やPA付近でファールを受けろ、という事がそうであったし、当然、いわゆるバルサ的(グアルディオラ的)な方法論もあるが、それはザックジャパンの時に、ギリシャ相手に通用しなかったし、それから、その方法であると日本の場合は逆にカウンターを受けて失点する可能性が高くなってしまう、という事が、過去の7年間から8年間ぐらいで実証済みなので、またそれをやろうとする方がナンセンス。

選手選考や選手の起用法、選手からの信頼、という部分については、前回や前々回の記事で書いた通り。ちなみにだが、西野ジャパンについては、全く可能性が無いとは思っていない。西野監督の手腕が良ければ、采配が当たれば、南アフリカW杯の時のような奇跡が起こる可能性はあると思う。しかしそれは、ハリルホジッチが監督であっても同じであり、むしろ、個人的にもそうであるが、ハリルホジッチが監督であった方がその可能性は高かった、と考える人たちも少なくないと思う。その理由については、もはや書く必要性も無いと思う。そういう意味でも、ハリルホジッチの解任は支持できない。


■ むしろ、今回の解任劇で協会が作り出したのは、日本代表を応援し難くなる雰囲気であり、更には、選手たちへの過剰なプレッシャーであると思う。

結局は、もっと守備的な戦い方をすれば良かったのだろう、と思う。勝つためには得点を取る事が必要で、そのために、岡崎ではなくJリーグで多くの得点を取っている杉本や小林であったり、乾ではなく宇佐美であったり、本田にしても森岡にしても中島にしても、その時にクラブで得点やアシストという結果が多い選手、というのをベルギー遠征の時には選出していて、それから、中盤中央の3枚の構成についても、香川、柴崎、大島、柏木、というタイプの選手を1枚は使う、あるいは、3ボランチであるよりも、1トップ下+2ボランチで、という方向性を探っていたから、やはり、そういう事なのかなと。

しかし、結局、日本の場合には、勝つためには、という事ではなく、負けないためには、という戦い方をしなければならず、負けないために必要なのは、得点をする事ではなく失点をしない事であるから、そのためには、杉本や小林ではなく岡崎を選ぶ、宇佐美ではなく乾を選ぶ、それから、中盤中央の3枚の構成についても、香川、柴崎、大島、柏木、というタイプの選手は使わない、あるいは、2ボランチではなく3ボランチにする、という事が正解だったのかなと。更には、攻撃的な守備であるハイプレスもやめて、完全なリトリート戦術で戦う、という事を選択する事が、やはり正解だったのかなと思う。

しかし、そこについても、オーストラリア戦では、アウェイでは3ボランチ気味でのリトリート戦術で戦ったし、ホームでは、ハイプレスではあったが、中盤中央の構成は3ボランチであったし、それを考えると、ベルギー遠征で、勝つためには、という事には見切りをつけ、負けないためには、という方向へ舵を切る可能性は大きかったと思うから、やはり、ハリルホジッチの解任は不必要だったのではないかと思う。更には、個人的にはそうであってもらいたいが、もし西野監督がマイアミの奇跡の時のようなリトリート戦術を選択した場合には、よりハリルホジッチを解任した意味が無くなるように感じる。

という事は、今回のハリルホジッチの解任を正当化するためには、負けないためには、という事ではなく、勝つためには、という戦い方をして、それで少なくともグループステージ突破という結果は出さなければならず、しかし、西野監督は就任会見で、そこに関しては言葉を濁したので、やはり解任した理由というのは、結果や内容や戦い方にあったのではなかった、と思えてしまう。更には、その理由が、監督と選手たちとの関係悪化にあったのだとしたら、そうなってしまった責任は協会にもあったわけで、その人たちがそのまま代表を引き継ぐ、というのは、結果に関係無く、全く正当化されないと思う。

それから、結果がどうであろうと、ハリルホジッチ監督の目指す戦い方で挑むW杯には、将来の糧となる要素が大きくあったはずであり、そういう声も少なからずあったと思うから、なぜそちらの意見には耳を傾けなかったのか? 勝つ可能性を1%でも2%でも上げるために、というのは、曖昧で、どこにそうできる根拠があるのかも示されていない。むしろ、今回の解任劇で協会が作り出したのは、日本代表を応援し難くなる雰囲気であり、更には、選手たちへの過剰なプレッシャーであると思う。その事を理解しているのだろうか? そうなるとは考えなかったのだろうか? 不必要な大博打だったと思う。


■ それ以上の歩み寄りはザックジャパンを繰り返すだけだった。

外国人監督が日本で成功するためのポイントとして、海外でやってきたものを、少し日本人仕様にアレンジする必要がある、という事は確かにある。しかし、何回も書いてきたように、ハリルホジッチは、パスサッカーは否定しなかったし、それから、ハリルホジッチのサッカーを具現化する事だけに固執するのであれば、スピードの無いサイドアタッカーとか、守備力の低い中盤の3枚の選手とか、そういう選手たちを使わない方が良かったと思うのだが、そうしなかったのはなぜか、という事を考える必要があると思う。

要するにそれが、少し日本人仕様にアレンジする必要がある、という事へのアプローチだったと個人的には思う。もちろん、戦力的な観点から、そうしなければならなくなっていた、という事もあったとは思うのだが、とにかくどちらにしても、そこは妥協した、そういう選手たちを使いながらの勝てるサッカーを模索した、という事だったと思う。しかし、それ以上にもっと、という事になってくると、つまりは、ポゼッションサッカーも、という事になると、もはや、ハリルホジッチが監督である意味が失われてしまう。

そもそもが、そういうサッカーとは違うサッカーを、という事を依頼されて日本代表の監督になったわけであるし、結局、そこまで妥協した場合には、また日本は惨敗したブラジルW杯の時と同じサッカーでロシアW杯も戦う、という事になるから、そこに対してハリルホジッチが強行に拒否したのは、すごく当然の事であると思う。更に言えば、ザッケローニが、ブラジルW杯の後に、日本代表の監督を続けたい、Jリーグで監督をしたい、と全く言わない事も気になるところで、そこにも示唆されるものがあると感じる。

それから、意見するとメンバーから外される、というような報道もされているが、本田がパフォーマンスを上げたのは最近であるし、結局は、ベルギー遠征には呼ばれて試合にも使われているし、岡崎は、1トップがどうなのか、他のポジションでも使えるのに、という事はあるにせよ、代表の試合では、絶対に外せない程の良いパフォーマンスではなかったとも言えるし、香川は、怪我が無ければベルギー遠征にも呼んでいたとハリルホジッチは公言していたから、そこに関しては、きちんと公平な報道をしてもらいたい。

乾についても、前回の記事で書いたように、より得点の可能性がある方を、特にベルギー遠征はテストマッチであったから、宇佐美に最後のチャンスを、という事あったと思うので、意見したからメンバー外になったとは、必ずしも言えないと思う。実際、最近の乾というのは、一時期よりもパフォーマンスを落としていて、それでも個人的には宇佐美よりも乾を推す派だが、最終的なメンバーには乾を選んでいた可能性の方が高かったと思う。そういう事も、きちんと報道しないと、やはり、客観性や公平さに欠くと思う。


■ 個の力が足りないと話は永遠にループし続けるだけ。

当然、選手たちには、常にある程度決まったメンバーでやりたい、という事はあると思う。特にザックジャパンの頃からの選手というのは、かなり固定されたメンバーでやり続けて、それで連携を高くしてきた、という経験を経ているから、尚更に、そうしたいと考えると思う。従って、そうする、という事は、少しぐらいのパフォーマンスの浮き沈みがあったとしても、具体的には、岡崎や本田や香川などは実績もあるし実力者で、トップ・パフォーマンスであれば、日本では間違い無くトップクラスの選手たちであるから、やはり、そこは固定してやった方が良いのではないか、という考え方なのだと思う。

例えば、アジア最終予選の初戦のUAE戦で、いきなり大島をスタメンで使ってPKを与えてしまったとか、ベルギー遠征でも、いきなり宇賀神を不慣れな右SBで使って同じくPKを与えてしまったとか、E-1サッカー選手権でも、1つの前の試合の中国戦でもそうしたし、その試合でのパフォーマンスは良かったと言えるので、いきなりではなかったが、やはり、植田を右SBで使って、それが韓国戦の大敗の原因の1つになったと考える事もできるし、そういう事が不満になっていった、という事は推測できる。そこはやはり、やり慣れているメンバーでやった方が、と感じた選手も多かったのかなと。

しかし、一方では、大迫と山口はブラジルW杯も戦ったメンバーなので違うかもしれないが、久保であったり、井手口であったり、あるいは、浅野であったり、更に言えば、ベルギー遠征の時は中島であったり、そういう選手たちの方がハリルジャパンでは活躍していた、結果を出していた、という事も確かで、やはり、重要なのは、その時にそのタイミングで最もパフォーマンスの高い選手、クラブで結果を出している選手を使う、という事にも間違いは無いと言える。個人的にも、さすがに宇賀神は・・・、とは思っていたが、酒井高徳のパフォーマンスも酷かった事を考えると・・・、という事はあった。

それから、ベルギー遠征のタイミングでまだメンバーを固定しないのか、という事についても、香川と酒井宏樹と吉田は怪我で、浅野と井手口はクラブで出場機会を失っていて、彼らを主力にと考えていたならば、その11人中の5人がいなかった、そしてそれは、ハリルホジッチせいではないし、中島や森岡を招集したり試合で使わなかったら、杉本や小林を招集したり試合で使わなかったら、それはそれで批判する人が少なからずいたのは確実で、結局、ベルギー遠征で勝てなかった、そのタイミングでメンバーを固定できなかった、という事の一番の原因は、やはり選手たちにあったのではないだろうか。

ザックジャパンの時は、岡崎や香川や本田が、安定的に他よりも頭一つ抜けて高いパフォーマンスを発揮し続けてきたから、逆に言えば、ザックジャパンはメンバーの固定化を批判されていたが、実際には、ザックはそれなりに多くの選手を試していて、しかし、その固定されていたメンバーを上回るようなパフォーマンスを見せた選手がいなかっただけで、意図的にメンバーを固定していたとは思わない。それから、周囲からの声の高まり、という事もあったと思うが、その固定されていたメンバーでは不安や不満を感じていたから、最後の最後に大久保を加えた、試合にも使った、という事もあったと思う。

そして、そもそもとして、繰り返し書いてきたように、代表チームというのは、どんどんと活動時間が短くされる傾向にあるし、代表の主力を担うのは海外組、という事になってくれば、主力の11人が全て違うクラブでプレイしている、という事にもなってくるわけで、そうなった場合には、連携力が低い状態でも個の力でどうにかできる選手になるか、時間が少なくても高い連携力を作れる個の力を持つ選手になるか、どちらかにしか選択肢は無いと言える。それは無理だからメンバーを固定しろ、という事になると、また話はこの記事の冒頭からの流れになるわけで、そこは理解するべきところだと思う。


■ 今回の解任劇というのは、まさにその不毛な水掛け論に日本のサッカーを放り込んでしまった、という事に他ならない。

2018年のW杯の二ヶ月前に、もう次の2022年のW杯へ向けて、という感じに切り替わってしまった日本代表であるが、もちろん、協会としては、そういうつもりはない、今回の監督交代は直近のW杯のためである、と主張するとは思うが、大局的には、もはや切り替わってしまったと言える。当然、それでも日本はW杯という価値の高い大会に参加するのであるから、監督や選手が誰であろうと、戦い方がどうであろうと、しっかりとその試合は見届けるが、ブラジルW杯後からの4年間としての、または、ハリルジャパンの約3年間としての集大成的な意味が失われた事については、強く残念に思う。

日本というのは、まだまだサッカーの発展途上国なので、様々に多様なアプローチから可能性を探らなければならないし、結果がどうであれ、そういうトライアル&エラーの経験を積み重ねる、という事が、必要であるし重要であると言える。そういう意味では、結果は惨敗ではあったが、選手の自主性を重んじたジーコジャパンも、自分たちのサッカーに拘ったザックジャパンも、それはそれで意味もあったし価値もあった。結局は、最後までやり続けてみなければ、要するに、その戦い方でW杯を戦ってみなければ、どれだけ断定的な言で主張したとしても、全ては推測の域を出ず、不毛な水掛け論になる。

個人的には、物事を建設的に前へと進めるためには、そうなってしまう事を避ける、という事が重要であると思っていて、今回の解任劇というのは、まさにその不毛な水掛け論に日本のサッカーを放り込んでしまった、という事に他ならず、そして、その結果は、日本サッカー界の一致団結を失わせるものであり、また、日本サッカー界の不誠実さを世界に晒した事にもなり、そこから物事が良い方向へと進むとは思えない。エラーにも、悪いエラーと悪くないエラーがあり、スクラップするにしても、きちんと前よりも良くできる手法や材料が準備されていなければ、無駄に壊した、という事になってしまう。

それから、外国人監督が日本で成功するためのポイントとして、海外でやってきたものを、少し日本人仕様にアレンジする必要がある、という事は確かにある、と以前の記事で書いたが、当然、その逆も然りであり、日本が世界の中で成功するためには、日本らしいものを、少し世界仕様にアレンジする必要がある、という事も確かにあり、そういう意味では、日本化とか、日本らしいとか、そういう事に力を注ぎすぎる事は、日本のサッカーの世界の舞台での競争力を落とす、独自性が、進化から取り残され、滅びの道へと繋がって行く、という事への可能性は大いにあると言える。目を覚ましてもらいたい。


■ ハリルジャパンとゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスの話。

ゾーンディフェンスかマンツーマンディフェンスか、と問われれば、間違いなく、個人的にはゾーンディフェンス派であるし、日本のチームが採用すべきディフェンスについても、当然、マンツーマンディフェンスよりもゾーンディフェンスであった方が良いと思うのだが、但し、日本の選手の場合、ゾーンディフェンスをやると、1つのすごく大きな問題が出てしまう傾向があり、それは何かと言うと、人に対してディフェンスする意識が極端に低くなる、または、人に対してのディフェンスが極端に軽くなる、という事。

その問題が発生しなければ、日本人は組織的に動く事を得意としているので、かなり強い守備力を生み出すゾーンディフェンスができると思うのだが、現状は、そもそもとして、個としての1対1の守備力が低い、という事も然り、それにプラスして、人に対してディフェンスする意識が極端に低くなる、または、人に対してのディフェンスが極端に軽くなる、という事も発生する傾向が強いので、場合によっては、ゾーンディフェンスよりもマンツーマンディフェンスをやった方が良い守備ができる、という可能性もある。

なぜ、ゾーンディフェンスをやると、日本人選手は、人に対してディフェンスする意識が極端に低くなる、または、人に対してのディフェンスが極端に軽くなる、という傾向が強くなってしまうのかと言えば、おそらくは、個としての1対1の守備力が低い、つまり、個としての1対1の守備力に自信が無い、という事に起因して、そういうプレイをやりたくない心理が強く働いてしまったり、人数が多く存在していると、もうそれでやられないだろう、という心理状態になってしまうからだと思われる。社会的怠惰の状態。

それから、そもそもとして、ゾーンディフェンスという守備方法が、個としての守備力の高さ、または、個としての強い1対1の守備、それを必要としないものである、と勘違いしている、という事もあるように思う。しかし、本当は、人に対する守備を基本にするのか、ゾーンに対する守備を基本にするのか、という違いがあるだけで、個としての守備力の高さ、または、個としての強い1対1の守備、それを必要とする、という事は変わらない。要するに、それが無いと、形を作っているだけのザル守備になってしまう。

従って、オシムもそうだったと思うし、ハリルホジッチもそうだったと思うのだが、あるいは、ザックもそうだったと思うのだが、まずはマンツーマンディフェンスをやらせたり、または、ゾーンディフェンスではなくマンツーマンディフェンスの方が良いと考えたり、という事になってくるのだと思う。そうすれば、人に対してディフェンスする意識が極端に低くなる、または、人に対してのディフェンスが極端に軽くなる、という傾向が無くなり、その方がチームとしての守備力は上がるだろう、そう考える、という事。

また、最終的にはゾーンディフェンスをやろうと思っているが、そのためには個としての1対1の守備力を上げる必要があるので、親善試合などの強化試合では、勝てなかったとしても、あえてマンツーマンディフェンスで、という事もあると思う。しかし、ハリルジャパンで言えば、ベルギー遠征の2試合を観た人であればわかるように、約3年間それをやってきたが、ほとんどの日本人選手たちの個としての1対1の守備力は上がらなかった。1対1どころか、2対1でも3対1でも、相手を止められない場面があった。

そうなってくると、もはや、ゾーンディフェンス良いのかマンツーマンディフェンスが良いのか、という次元の話ではなくなってしまい、但し、どちらかと言えば、やはりゾーンディフェンスをやった方がリスクは低くなるだろう、という事は言えるので、ハリルホジッチも最終的には、W杯本番では、アジア最終予選のアウェイでのオーストラリア戦でやったような、人数を多くしてのゾーンディフェンスをやってくるだろう、と個人的には考えていた。なぜならば、どう考えたとしても、残る選択肢はそれしか無いので。


■ 弱点が弱点として明確に存在していると停滞する、という事であり、そこからは逃げられない。

まだまだハリルホジッチ解任の余波は続いているが、正直、油断していた、という事を個人的には後悔している。ハリルホジッチ解任のニュースを見ても、いやフェイクニュースだろう、と疑ったぐらいに青天の霹靂だった。「いやそれはさすがに有り得ないと思うよ」、というのが最初の一言だったぐらいの驚きだった。一部の人たちが解任を主張していたのは知っていたが、そういう人たちは、誰が監督であっても、常に結果が悪ければ解任という言葉を出す人たちなので、全く気にする必要は無いと思っていた。

また、そういう人たちも、解任と騒いで注目されようとしたり、あるいは、解任と騒いで炎上商法的に盛り上げようとしたり、または、解任という言葉を出す事で監督にプレッシャーをかけよう、常に危機感を持たせよう、という目的でやっていると思っていたから、特に気にしてはいなかった。それから、日本らしい云々という事についても、あえてそうではない方向性でやると決めたのは日本サッカー協会だったのだから、少なくとも、ロシアW杯が終わるまでは、その方針は覆さないだろう、と常に思っていた。

更に、もう1つには、ハリルホジッチという監督の評価として、じっくりとチームを作り上げる、というよりも、対戦相手の分析力に優れ、対戦相手によって戦い方を変える、というタイプの監督であり、ブラジルW杯のアルジェリア代表を率いた時のハリルホジッチの評価もそうであると思うし、実際、日本代表の監督になってからも、アジア最終予選のオーストラリア戦では、まさにそういう手腕を見せたわけで、まさかそういう部分を日本サッカー協会が問題視するとは思っていなかった、というのが正直な所。

韓国戦の大敗についても、南アフリカW杯へ向かう岡田ジャパンは、2010年に入ってから韓国にスコア「1-3」と「0-2」で敗戦しており、パク・チソンに「今までの日本代表で最も弱い」と言われても、それでも岡田監督は解任しなかったので、それを理由にハリルホジッチを解任する事は無いと思っていた。それに、それで岡田監督を解任しなくて良かった、というのが、結果論としても出ているので。そもそもとして、W杯出場を決めた後のタイミングでの監督交代については、やはり避けるべきだと。

特に日本の場合には、それまではアジアが主戦場で、W杯出場を決めた後から、約1年間だが、そこから本格的に対アジア外、W杯に出場してくるレベルの相手、欧州や南米やアフリカの中堅国や強豪、そことの試合を重ねていく事になるから、悪い結果が続くのは当然であるし、そもそもとして、親善試合の結果はW杯での結果を予想させるものではない事、それは過去に何度も実証済みで、更には、そこには情報戦の要素もあるし、むしろ、親善試合の結果は良すぎない方が、固めすぎない方が、という事もある。

しかし、そういう事よりも、ハリルホジッチ解任、という事を耳にした時に最初に思った事は、日本の選手たちが、リスクを徹底的に排した堅守カウンターの戦い方を習得できずに逃げたのだろう、という事だった。メキシコ代表は、6大会連続ベスト16、という事だが、逆に言えば、そこで長く停滞している、という事でもある。スペイン代表は、ポゼッション・サッカーを突き詰めて強くなったように認識されているが、実際には全く違うと言える。EURO2008の時は完全にカウンター・サッカーだった。

そして、EURO2012の時も、決勝は、イタリアが1人少なくなる前までは、ポゼッション率でイタリアの方が上回っていた。結局、スペイン代表が強くなった理由というのは、攻撃の事しか考えていないような、そういうサッカーを続けてきたが、単純に、もっときちんと守備をするようになった、まずはきちんと守備から試合に入る戦い方をするように、できるようになったから、という事に他ならない。つまり、弱点が弱点として明確に存在していると停滞する、という事であり、そこからは逃げられない。





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【2018/04/27 11:45】 | ハリルジャパン考察 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
会見を読みました。ハリルにも明確な解任理由を言っていないようです。本当にひどいなと思います。協会は説明責任を果たすべきです。
【2018/04/27 19:00】 URL | とわ #-[ 編集] | page top↑
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