カメルーン戦 「プランと選手起用の整合性が問題」
試合 :親善試合
場所 :日本(国立)
開催日:2008年6月12日
結果 :引き分け
スコア:「0−0」
得点者:無し

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○ 日本代表分析 

「4−2−3−1」

FW:森本
MF:本圭 谷口 梅崎
MF:梶山 本拓
DF:田中 吉田 水本 森重
GK:西川

前半9分、梅崎のセンタリングに森本、という決定的なチャンスから始まったこの試合ですが、このシュートは決めないとね・・・。その後は、前半24分、田中祐介のセンタリングに梅崎、というチャンスもあり、しかし、これはカメルーンGKの好セーブに阻まれました。日本側のピンチは、前半29分、CKからヘディングで押し込まれそうになりましたが、これは、GK西川の好セーブで防ぎました。前半は、試合としては互角の展開か、やや日本ペースという感じだったと思いますが、どちらも得点できず、前半は終了しました。後半も前半と同じ感じで、結局、スコアレスのドローという結果で終わりました。
守備としては、基本的に、これで良いと思います。DF4枚とMF4枚で守備ブロックをしっかり作り、全体的に献身的なプレスを仕掛け、SBの1枚が攻撃参加したら、もう1枚は残り、必ず3バックの状態になる。そして、ボランチの2枚が上がってしまい、中盤の底にスペースが出来てしまったら、CBでもSBでも、1枚が必ず上がって、そのスペース埋めるという、カバーリングの意識、ポジションを埋める的確な判断、ズルズルと下がらない守備、これが具現化できていれば、大きく崩されることは無いと思います。
但し、問題は攻撃ですよね。前回の記事で指摘したように、この試合のようなスタメンだと、日本のカウンター攻撃になった時に、威力が出ないように思います。それは後半になって、スタミナが消耗してくると尚更で、本田圭と梶山はドリブルで縦にボールを運べないですから、どうしても、守から攻に切り替わった時に、ロングボール1本で狙っていくだけの攻撃になってしまうと思います。実際、この試合でも、そうだったと思います。もちろん、それでも得点を奪うことは可能ですが、この試合のように、得点が奪えない可能性の方が、高いように私は考えます。
この試合では、梅崎が良かったと思いますが、やはり梅崎は、ドリブルで縦にボールを運べる、個人で仕掛けられる、そのような選手ですから、守から攻へ切り替わった時に、威力があったように思います。要するに、やろうとしているサッカー、試合のプラン、それに適した選手を正しく使わないと、なかなか質の高いサッカーというのは、ピッチで表現できない、ということだと思います。
また、この試合で気になったのは、やはりこれはフル代表でもそうですが、日本は常に同じペース、同じリズムである、ということですね。ハイペースで攻める時はもっと人数をかけて攻めなければなりませんし、ローペースにする時は、DF4枚とMF4枚がガッチリ守備ブロックを作って、ビルドアップを正確に繋いで攻撃していく、そのような全体としての緩急というものを作らないと、相手も日本のリズムに合ってきますから、厳しい試合になるような気がします。


○ 選手評価(10点満点)

森本 5点

最初のチャンスのところで決めていればね・・・。あれを決められないと、スタメン確定とは言えないところだと思います。そして、やはり、森本だからということではなく、日本は1トップは厳しいのではないかと思うのですが、どうでしょうか? なかなか1人で、相手のDF2人3人を背負ってポストプレーをできる選手はいないように思います。おそらく、ナイジェリアやオランダには、カメルーンと同等かそれ以上のDFがいると思いますので、それを考えると、2トップの方が、「くさび」が入りやすいのではないかと思います。

谷口 5点

私が見ていない試合では、この位置で活躍しているのでしょうか? どうも私が見る時は、谷口がこのポジションで活躍している印象がありません。ポストという面では、できないこともないと思いますが、パスを左右に散らしたり、サイドに流れて威力を求められる選手ではないと思いますので、1トップのトップ下は、機能的に厳しいのではないかと思います。私が見る限り、谷口は3列目からゴール前に飛び込んで威力を発揮する選手だと思いますので、やはり使うならば、ボランチかなと思います。

梅崎 6点

良いパフォーマンスだったのではないでしょうか。右サイドだけでなく、中央や左サイドにまで幅広く動いて、攻撃を活性化させていたと思います。但し、梅崎1人では崩せないと思いますので、もう1人2人、梅崎のように動ける選手がピッチに欲しいところですね。

本圭 5点

センタリングの精度、そして、右サイドからのクロスに対するゴール前への飛び込み、そういう威力は持っていると思いますが、より守備を重視してカウンターを狙う場合には、左サイドを縦へ速く行ける選手ではないので、そこは機能しないように思います。左SBがオーバーラップして、「ため」からそこにパスを出す、という時には良いと思いますが、どちらを採るのか、決断が必要かなと思います。

梶山 5点 

個人としては、悪くなかったと思います。守備でもフィジカルの強さを見せ、攻撃ではパスを配給していく仕事が、及第点でパフォーマンスできていたと思います。しかし、問題は、本田圭祐と同じように、守から攻へ切り替わった時のスピードですよね。そして、特に、梶山はスタミナの無い選手ですから、後半になってくればなってくる程、厳しくなってくるように思います。梶山は10番として、ずっと反町ジャパンを牽引してきた選手ですが、世界基準というものを考えた時に、果たしてどうなのか、それも決断が必要とされてくるのではないかと思います。

本拓 6点

右サイドへのカバーリング、中盤でのプレス、1対1でも頑張っていましたし、アンカーとしては上々の出来だったと思います。梶山とコンビを組むならば、守備的な仕事、バランスを取る仕事、それに忙殺されると思いますので、この試合のパフォーマンスで、合格点ではないかと思います。

田中 6点

この試合のように、右が梅崎と森重ならば、梅崎がサイドを個人でドリブルで仕掛けるので、森重がオーバーラップするパターンは少なくなると思いますが、この試合のように、左が本田圭と田中ならば、田中のオーバーラップがないと、なかなか左サイドを崩せないように思います。そういう意味では、森重に比べて攻撃参加の回数が多く、守備でもまずまずでしたから、パフォーマンス自体は、良かったように思います。マリノスでは3バックの左ストッパーをしているぐらいですから、特に問題は無かったように思います。

森重 6点

所属の大分では3バックの中央、以前の反町ジャパンではボランチ、そして、この試合では右SBでしたが、私が見る限り、CBであってもSBであっても、DFのポジションがベストなのかなと思います。伊野波、細貝、森重、この3人が守備のユーティリティープレイヤーとして、五輪に行くのか、それとも、2人以下に絞るのか、そこは選考の時に、反町監督の頭を悩ますのではないかと思います。

吉田 8点

フル代表の玉田と楢崎もそうですが、今季のグランパスの選手は、コンディションが良く、パフォーマンスが高いですね。高さには強かったですし、左サイドのカバーも的確で、1対1も強く、水本と青山直という不動のCBの一角を崩して起用した方が良いかもしれません。

水本 6点

J開幕時はコンディションが最悪で、ガンバではスタメン出場できていませんが、どうやら少しづつパフォーマンスが戻って来ているようですね。まだ少し動きにぎこちなさを感じなくもありませんが、キャプテンですから、五輪までにはキッチリ仕上げてきて欲しいと思います。

西川 7点

問題無いですね。CKのピンチから好セーブを見せました。安定感は抜群で、フィードにも上手さを持っているGKですから、このまま五輪でも正GKであると思います。GKにオーバーエイジは必要無いと思いますね。


* 途中交代選手は評価省略。


○ 試合後記

五輪出場を決めた試合からチーム状態は上向きで、特に守備面ではさらに良くなっていると思いますので、悪く無いと思います。しかし、上記でも述べてきましたが、攻撃面では、まだまだ威力を感じないので、時間は少ないですが、どうにか攻撃面を高めて欲しいですね。当り前のことですが、得点が取れないと、勝てないですからね。その為に、どこかでリスクを取ることが、必要だと思います。2トップにするとか、ボランチを1枚減らすとか、そういうことが必要になってくると思います。さて、最終的に、反町監督は、どのような18名を選ぶのでしょうか? そして、OA枠は使ってくるのでしょうか? それを待ちたいですね。


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【2008/06/13 11:45】 | 北京五輪日本代表 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
サムライさん、コメントありがとうございます。

そうですね、コンセプトと使いたい選手、その狭間で悩むものと思いますが、勝つことを考えるならば、コンセプトに適した選手を選ばないと、良くても、良いサッカーをしたのにね・・・、で終わってしまうように思います。監督にはそういう部分での決断が重要になってくるのではないかと思います。
【2008/06/14 22:27】 URL | 管理者jube #-[ 編集] | page top↑
コンセプトと18人
管理人さんの選手選考を待つ考え、共感します。
戦術面でのご指摘も、トゥーロンからの課題かと思います。個人的にはどこまで行けるのか期待していますが。。。反町Japanの守備にはラインを下げない為にはどうするべきか、という思考があり、個で止められない選手と対面した場合でも下がらず、味方に少しでも時間を与え、カバーリングできるようにする。これはチームとしての意識や気持ちの問題とも思いますが、全員でやらないと機能せず、消耗も激しいやり方です。ご指摘通り、スタミナとリズムが重要です。攻守の切り替え遅いのも消耗が原因とも考えられ、私も管理人さんと同様、反町監督の選手選考を待ちたいと思います。
ただ、18人はやりくりが難しいですね・・・リズムを作れる選手、縦に速い選手が欲しいと思う反面、スタミナがない選手、短気な選手は18人には入れてほしくないと思います。
【2008/06/14 13:32】 URL | サムライ #-[ 編集] | page top↑
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